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【ベアラビ07】失敗を恐れる社員の心:損失回避バイアスと報酬設計の関係


ラビちゃん:ベア博士、最近のプロジェクトで、みんなが新しいことに挑戦するのをすごくためらってる気がするんです。報酬もちゃんとあるのに、なんでみんな慎重になっちゃうんでしょう?


ベア博士:それは「損失回避バイアス」が関係しているかもしれないね、ラビちゃん。


ラビちゃん:損失回避バイアス?また難しそうな言葉ですね。どういう意味ですか?


ベア博士:簡単に言うと、損失回避バイアスは「人は得をするよりも、損をすることを強く恐れる」という心理傾向のことなんだ。例えば、1000円を得る喜びよりも、1000円を失う痛みの方が大きく感じるんだよ。だから、社員も「挑戦して成功する」ことよりも、「失敗して何かを失う」ことを恐れてしまうことがあるんだ。


ラビちゃん:なるほど、報酬があっても、リスクが伴うと尻込みしちゃうってことですね。でも、それってどうやって報酬設計と関係してくるんですか?


ベア博士:報酬設計が、社員の損失回避バイアスを強めてしまうことがあるんだ。例えば、「目標を達成しないとボーナスがもらえない」という仕組みだと、社員はそのボーナスを失うことを恐れて、リスクを避けがちになる。つまり、新しいアイデアや挑戦を試すよりも、確実に成果が出る方法ばかりを選ぶようになるんだよ。


ラビちゃん:あぁ、だからみんな安全策ばかり選んじゃうんですね…。でも、それだと会社も成長しにくいし、面白くないですよね。あ、そういえば博士も、以前新しい提案にチャレンジしようとしたけど、結局いつものやり方に戻っちゃいましたよね。あれも損失回避バイアスってやつですか?


ベア博士:うっ…いや、それは、まあ、色々考慮してのことだよ…。でも、君の指摘は一理あるね。自分でも気づかないうちに損失回避バイアスにとらわれてしまうことがあるんだ。だからこそ、報酬設計では「失敗しても学びがあれば評価する」とか「チャレンジする姿勢を評価する」といった仕組みを取り入れることが重要なんだ。社員が安心してリスクを取れる環境を作ることで、損失回避バイアスを和らげ、イノベーションを促進することができるよ。


ラビちゃん:なるほど、チャレンジを怖がらずに取り組める環境づくりが大事なんですね。でも、失敗を恐れなくするのって難しそう…。博士だって失敗を恐れてるんだから、他の人が恐れるのも当然ですよね。


ベア博士:確かに、失敗を怖がる気持ちは自然なものだから、完全に取り除くのは難しいかもしれないね。でも、少しずつでも「失敗してもいいんだ」という文化を根付かせていくことが大事だよ。例えば、失敗したプロジェクトから学んだことを共有する場を設けるとかね。


ラビちゃん:それ、すごくいいですね!じゃあ、次の会議でみんなに提案してみようかな。失敗を恐れずに、もっと挑戦してもらえるように。


ベア博士:いい考えだね、ラビちゃん。報酬設計を工夫して、社員が安心して挑戦できる環境を作っていこう!

まとめ

損失回避バイアスとは、人が利益を得ることよりも損失を避けることに強い反応を示す心理傾向です。このバイアスは、報酬設計においても影響を与え、社員がリスクを取らずに安全策を選びがちになる原因となります。これを防ぐためには、失敗を恐れずに挑戦できるような報酬制度や文化を育てることが重要です。チャレンジする姿勢を評価する仕組みや、失敗から学ぶ機会を設けることで、社員の心理的安全性を高め、イノベーションを促進しましょう。


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