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【しごとの基本の基本①】PDCAサイクルは当然?中国では。

 15年ほど前、ISO27001構築の仕事をしたことがあります。これの考え方がPDCAサイクルになりますので、最初こそ意識していましたが、だんだんと無意識のうちにこの繰り返しで仕事を進めてきました。

①P=PLAN(計画)

②D=DO(実行)

③C=CHECK(チェック)

④A=ACTION(処置、改善)

 日本人なので、①の計画については非常に大切にしています。実際に動き始めると勢いで動くタイプです。一気に動きたいので、リスクはないか?そこで躓いた時の弐の手、参の手くらいまで考える時もありますね。それでうまく回っていると思っていました。日本にいる時は。

 企業にもよるし、都会の企業や外資だと違うのでしょうが、私の勤めている会社は中国の浙江省の4級都市の中国企業です。はい、①と③がありません。


⒈とにかくやれ

 何かプロジェクトが持ち上がると、先ずがむしゃらに手あたり次第動きます。手を付ける順番も先に出来るものから手を付けていきます。建物を建ててしまってから内装に取り掛かりますので、大きさが合わずに搬入できないなんてことはしょっちゅうです。

 PDCAサイクルでいくと内装の設計まで出来ていますから、搬入口は確保できていることが今まで当然だったのですが、たまげました。

 では、どうすると思いますか?搬入できない場合。

「壊して入れます」

 ぶったまげました。大陸はダイナミックなのね。。。と。


⒉今回は「たまたま」。次回は「ちがう(かもしれない)」

 内装を建物が経ってから設計したので、出来上がった建物の一部を壊さなければならなかった。では、次回は内装を先に設計して無駄を省く方向に動くかといいますと。。。相変わらず、内装は決まらぬままガンガン建て始めます。それ、大丈夫?備品とか建具入る?なんてハラハラするんですが、「没問題」だそうです。前回はたまたま、前回は前回、今回は今回。。。

そして。。。

「入ったやろ!今回!(ドヤッ)」

よ…良かったね。ハァアア。


⒊時間がもったいない

 彼らの理論では、準備が出来ていないからやらない、と進まない時間がもったいないということです。後、起きていない事について時間を使うことももったいない。計画することに関して時間を使うことに価値を感じないそうです。計画は実際の作業に含まれない、と捉えています。

 確かに、スピードが勝負の商品について、中国の機動力は日本を遥か凌駕しています。流行りに乗って、いの一番に商品を開発し、流行りの間に莫大な利益を得てから流行りの収束と共に撤退する。一刻の猶予もない世の中の流れに乗るには出来ることから手を付けて、起きていないことを考えている時間はないということです。問題は起きてから考えればいい。

 膨大な中国のマーケットにおいて、売上の伸びが流行期間中だけだとしても十分な利益が望めるので、確かに理にかなっているかと思いますが。。。なかなか慣れませんでした。


⒋正解も間違いもない

 一昔前の常識は非常識だったり、逆に非常識が常識になったりということが歴史上繰り返されています。目の前で、今までの常識が必ずしも最良の一手ではなく、いくつもゴールに到達できる方法があるものだと、おっきな大陸は教えてくれました。

 では、今どのように仕事をしているかと言いますと。。。いい感じに使い分けています。PCDAサイクルに則る時もあれば、とにかく動き回る時もあります。両方とも吉と出たり、凶と出たりです。最後は諦めない忍耐強さと諦める勇気を使い分けることですね。これも大陸が教えてくれました。

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