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アナウンサーになるなら、どっち?

今からする話は、ラジオとテレビ、あなたはどっち派?みたいな内容ではありません。あくまでも「話す仕事」の話題として。

そう、「ラジオのしゃべり」と「テレビのしゃべり」どちらが「難しいか」という話と捉えてくださっても構いません。

私は、仕事としてどちらも経験したことがあります。

まず、ラジオ。今もありがたいことにコミュニティFM局でパーソナリティーを務めています。ラジオは、皆さんもご存知のように「耳で聴く」ものです。

そうなると、必然的に目の前で起きている現象や、伝えたいことがあるときはそれがわかるように伝えなくてはいけないのです。

例えば、ゲストが真っ赤なジャケットを着て登場したとき。

テレビだったら、「うわ〜、皆さんご覧ください!○○さんのジャケット、鮮やかですよね〜」なんて言ったりします。見てる人は、色も形もわかっているのでそれでも表現としてはOkなんです。

でも、ラジオだったら?目に見えないので、「見てください!ほら!」って言ってもダメですよね。

「今日の○○さんの衣装、華やかですね〜!サンタクロースのような明るい赤のジャケットでご登場!ゴールドのボタンもアクセントになっていて、素敵ですね!」などと具体的に、わかりやすく表現することが求められます。

ラジオの理想は「聞いていて、その様子が映像として頭の中に映し出される」ようなトークです。これに尽きます。

テレビのしゃべりの難しさ

テレビはテレビで難しい。
画面に状況が映し出されているので、結局視聴者は全て見て内容を把握しているわけです。

それだけに、ありきたりな表現だと「そんなの見ていたらわかるよ」と思われてしまいます。

象徴的なのが食レポ。

あつあつのおでんを食べるとします。

湯気が出ているのはわかる。具材が何かもわかる。そこで、どう表現するか?

「では、いただきまーす。 あ、この大根やわらかい!おはしがすっと通ります。(食材の感覚を表現)ハフハフ、あっつあつですね!(湯気と温度を表現)
大根そのものの甘みに、おだしのうまみがプラスされて最高のおいしさです!
(食材の味、バランス、プラスαを表現)」

テレビを見ている方は、「結局、味はどうなの?見てわかる情報はいいから、プラスアルファをちょうだい!」と思っています。

なので、短時間で気の利いたコメントを言えるかどうかが鍵となってきます。

いかがだったでしょうか。ラジオも、テレビもそれなりの難しさがあるのです。
私は個人的にはラジオのパーソナリティーとして、ひとりで話を成立させ、且つリスナーさんにも語りかけることが求められるラジオのほうが難しい!と感じます。

あなたなら、どっちが難しいと感じますか?ぜひ、アナウンサーになったつもりで考えてみてください。

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