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保険の窓口へ通って学んだこと vol.5

『先進医療』という言葉をご存じですか?
もしかしたら一度は聞いたことがあるかもしれませんね。
保険のCMなどでも聞くアノ言葉です。

今日はこの『先進医療』について考えてみたいと思います。

先進医療とは最先端の医療という意味ではない?

先進医療とは、厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いたものとある。しかし、それは表向きの一部の説明。
別の言い方をすれば、まだ保険の適用が認められていない医療。
保険適用の検討の段階のものであり、公的医療保険の適用対象外の医療なのだ。

この説明を聞いて、

「そんな公的保険の適用外のものなら、保険に入っておかないと!」

となるのは少し短絡的かもしれない。
CMに煽られ過ぎてはいないだろうか。

先進医療の隠された別名

そもそも『保険適用』ということはどういうことか。
その治療方法が公的保険の適用になるだけの方法としての実績があり、認められていることである。
逆に、『保険適用外』ということは、まだそれに至らないということ。
公的保険の適用にしても良いか、まだ実験段階の状態だ。
もっと言えば、公的なものとしてまだ承認を下せないもの
ちなみに、人によってはそれを人体実験と言ったりもする。

確かにその治療をしたことで良くなった人がいるのも事実である。
しかしそれは、あくまでその人がその治療にたまたまマッチしただけ。
逆にそれをしても合わなかった人もいる。
何事も表があれば裏もあるということだ。

もし、効果があったという人が多ければ、おそらくもう公的医療の対象になっているはずである。
しかし、その割合がまだ保険適用になるに見合っていない。
だから公的医療の対象になっていないわけだ。

そんな、自分に合うかどうか分からない治療のための保険。
果たして本当に入る必要があるのだろうか。

先進医療を受ける人はどのくらい?

保険の外交員の説明やCMにおいて、このがん保険を売ろうとする場合、社会保障制度である高額療養費制度が使えないと不安を煽ってくることが多いと聞く。

しかし、まずこの先進医療を受けられる病院が全国にどれだけあるか調べた方が良い。

先進医療を使う人は、がん患者の0.2%に満たないという。陽子線治療は約271万、重粒子線治療312万と高め。受けるとなると、保険に入っていた方が安心と感じるかもしれない。しかし、実際にはこの治療が受けられる病院は全国で数えられるほどしかない。

そもそもガン保険は本当に必要なのか

先進医療を受けるための保険に入る。
それは保険適用外の、受ける確率のかなり低い治療ためということになる。
ガン保険をベースとして先進医療特約があるという。
保険適用内のガン治療を受ける人が大半の中、確率も低いそれのために、わざわざガン保険に入るのは短絡的のような気がする。
ガン治療だけなら保険適用内の公的医療制度や高額療養費制度でなんとかなる。
そもそも、この高額療養費制度を知らない人が多くいることも社会的に問題だ。

公的医療制度……保険証を持っていれば3割になるとかといったもの

高額療養費制度……年齢・年収によって1カ月に病院窓口で支払う医療費が違う。申請することで窓口負担を減らすことができる。

ちなみに現代は早期発見ならガンは5年生存率90%以上。
昔ほど恐れる必要はなくなってきている。
2人に1人がガンになると言うが、それは年齢を重ねた人の確率である。
保険会社は営業に都合の良い情報を用いて、巧みにセールスしてくる。
そして自分たちにとって都合の悪い情報は決して顧客に出さない。

保険の見直しをして感じたこと

ひとつの情報には表があれば裏もある。
見極めをすることは大切である。
しかし、それ以上に大切なのは、日頃の健康管理。
年に一度の健康診断はもちろんのこと、食生活や健康な身体の維持。
それを頭に入れた上で『保険』というものを考えていくのが大前提ではないだろうか。

それにしても……


都会に行くとやたら高層ビルが多い。
見れば保険会社の名前が多く見られる。
あのビルの建築費ってどこから出ているのでしょう(笑)


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