自分の名前の話
「毬花」という名前。私の名前だ。小さい頃から気に入っている。
ある日、母は言った。「貴女の名前、毬花の”か”は花じゃなくて、華にすればよかったね」と。
華やかの華だもんね。でもね、お母さん、私、草花の花で本当に良かったと思っているんだよ。
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「まりか」という名前の子はいるけど、漢字まで同じだったことはない。そもそも「毬」を名前に使っている人をあまり見かけない。今でも「これ、なんて読むんですか?」と言われる。
「珍しい漢字だね」と言ってくれるのが、子供ながらに嬉しかった。人と違うことにちょっぴり誇りに似た感情さえ持っている。
珍しい「毬」という漢字を使っている自分の名前が好き。
でも、今は「花」も使っている自分の名前が大好きだ。
「自分の名前、気に入っているんです」
子どもっぽいかもしれないけど、一生私を表すもの。愛おしくて仕方がない。
今日は、私が自分の名前を確かに愛おしいと感じるまでの話。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! 自分の記録やこんなことがあったかもしれない物語をこれからもどんどん紡いでいきます。 サポートも嬉しいですが、アナタの「スキ」が励みになります:)