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三浦しをん ゆびさきに魔法10

【前号まで】
富士見商店街の二軒長屋でネイルサロン「月と星」を営む月島美佐は、同僚の大沢星絵に留守を任せ外出しているさなか、緊急連絡を受けて店へ戻った。「日本に住む九割五分のひとが知る人物が来店する」と大慌てでメイクを直した大沢と事態を摑めぬ月島の前で、引き戸が開いた。

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