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【映画】『死の十字路』レビュー

 こんばんは。もんぶらんです。先日プライムビデオを開いたらなんと,映画『死の十字路』(日活,1956)が解禁されていました!小学校の頃から見たかった映画なので嬉しかったです。早速見ました。

概要

 ストーリーを簡単に述べると,ある十字路でそれぞれの運命が交錯する,というものです。ちょっと抽象的すぎますが...。ぜひ映画を見て欲しいです。

キャスト

 三國連太郎さん,新珠三千代さんが主演。三國連太郎さんは老け役を演じています。氏は当時33歳ですが,白髪メイクと髭などで40~50代の紳士に扮しています。原作はもっと若かった気がしますが...。会社社長という設定に実感を持たせるためですかね。特に変な感じとかは無いです。三國連太郎さんは結構年齢に振れ幅がある役を演じることが多い気もします。『飢餓海峡』の樽見京一郎といい,『犬神家の一族』の佐兵衛翁といい。

クルマ

タイトルが死の十字路:交差点というだけあって,車が重要な役を演じている気がします。原作『十字路』では「キャディラック」って車が出てきたんですけど読んだ当初(小5の頃)は知らなくて,画像検索したら「何これカッコいい!」って感動して,旧車にハマりました。なので映画でも当然キャディラックが登場するかと期待してみていたのですが,どうやら違うようです。

 作中・劇中では主人公の乗る車が大活躍します。ドライブに,移動に,事故に,死骸運搬に。主人公の乗っている車は原作ではキャディラックなんですけど,映画では1950年型のオールズモビル 98になっていました。映画に出てきた車を見て「あれれ,キャディじゃないぞ!」と思って。'50年代のアメ車の画像を検索したら,オールズモビルがヒットしました。それも「98」っていうグレードで,1950年型。オールズモビルって名前は聞いたことがあったんですけど知らない車だったので特定できてうれしかったです。キャディではないとはいえ,フィフティーズのアメ車なのですごいデカい車です。運転しにくそう...。劇中で三國連太郎さん自身が運転しているシーンがありますが,カーブするときも結構大回りしています。

時代性

 昔の映画なので登場人物は煙草ばかり喫っています。特に,大坂志郎さんが演じる私立探偵:南重吉。この人物がとにかく煙草を喫うんですよね。喫ってないシーンの方が貴重なくらい喫っています。おいおい,喫いすぎじゃね?ってくらい喫っています。なお,銘柄はショートピースのようです。マッチで火を点けています。それとは対照的に三國連太郎さんの演じる伊勢省吾は銀色のシガレットケースに入れたタバコをライターで点火しています。こんなところにヒエラルキーの違いが演出されていますね。

まとめ

 乱歩の原作『十字路』は他の人が書いたプロットなので,あまり乱歩らしくない,どちらかといえば清張ふうの作品に仕上がっています。それも味ですけれど。100分のハラハラドキドキするサスペンスです。特別な人気作というわけではないと思うのですが隠れた名作だと思うのでぜひ見てみてください。

 本当は映画のスクリーンショットとかも載せたいんですけど著作権の関係で載せられないのが残念です。

 という簡単な映画レビューでした。ではまた会いましょ〜。

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