【祝初勝利!】ミゲル・ヤフーレはオープン戦から何が変わったのか?

 キャンプ中に新戦力チェックの記事を書き、その後オープン戦期間は何も書けずに開幕を迎えてしまったやくまさです。
 先日開幕したプロ野球、我が東京ヤクルトスワローズは中日ドラゴンズを相手に開幕カードを2勝1分となかなかの滑り出しを見せました。
 西川遥輝の大活躍、二年目の覚醒吉村の10奪三振、クローザー星の唸る直球、有能感漂いまくる嶋ヘッドなどなど書きたいことはたくさんあるのですが、今回はヤフーレの初勝利にスポットを当てたいと思います。

 ヤフーレの投球振り返り

 ヤフーレは3戦目に先発し、6回をわずか70球で2失点にまとめました。オープン戦では制球がばらつく場面もありましたが、無四球4奪三振と内容も上々でした。また、全18アウトの内訳はゴロ7(含併殺2)、三振4、フライ3、ライナー1、犠打1と低い打球を打たせることに成功していました。
 オープン戦では失点する場面もあり、不安視されることの多かったヤフーレですがこの日は中日打線の早打ち傾向を手玉に取るようなピッチングでした。果たして何がオープン戦と変わったのでしょうか。

 スライダー(ナックルカーブ)割合の減少

 この日のヤフーレの最大の特徴はスライダー(ナックルカーブ)を投じる割合の少なさでした。
 ※この記事ではスライダーとナックルカーブを同じものとカウントします。一球速報でこの二つの判別が安定していないこと、組み立て上もほぼ同じ効果を持つことが理由です。

 下記の表がオープン戦全登板でのスライダー(ナックルカーブ)率と中日戦のスライダー率を比較した表です。

ヤフーレのスライダー投球割合(やくまさ集計)

 オープン戦では最低1/3、多いときでは4割超を投じていたスライダー/Kカーブが14%と大きく減少したことがわかります。カウント球ではほとんど使わず、決め球としてスライダーを活用していました。(奪った三振のうち3つがスライダーでの空振り三振) オープン戦ではカウント球として使うことも多かったので大きなシフトチェンジでした。
 このシフトチェンジがオープン戦時からの予定通りなのか、オープン戦を受けての修正なのかはわかりませんが、中日打線の想定とは異なる姿を見せることができていたのではないでしょうか。

 

 次回以降もこのピッチングスタイルを続けるのか?

 決め球までスライダーをほぼ使わなくて済んだのは、カットボール・ツーシーム・チェンジアップという3球種で早めにゴロを打たせることができたからです。この日は右の外左の内にもツーシームを投じるなど、両サイド両方向へ速球を動かすことができており、中日打線の芯を外すことができました。
 ただ、この日の傾向は次回以降対戦する球団はチェックしているはずで、早いカウントの速球系を狙われる場面もあるでしょう。そういった際に、チェンジアップやスプリットで狙いを外すのか、それともスライダー系の割合を戻すのか、といった幅の広さを見せられるのかどうかも今後注目していきたいです。 
 

 さいごに

 個人的に、巷で言われるほど悪い投手ではないと思っていたので今回の好投には安心しました。速球系の出力がもう少し出てくればさらにゴロを量産できそうですし、少ない球数でイニングイートしてくれる先発として期待したいです!


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