病気になって変わった世界観

昨年病気になり入院した。
本来命の危険は少ない病気だ。元々体が強く病気なんてなった覚えもなく風邪すら引くことが少ない私は健康診断も2年に1度しかしていなかった。
怪我をして病院に行き病気発見に至った時には、前回の健康診断から1年半が経過し、その間に大きく悪化していたのだ。自覚症状は後から思えばあったんだと思う。発覚当時、当日に大学病院に転院、数値的には死にそうなレベルとのこと。
怪我した足には痛みなどの感覚もない。研修医の方が次から次へと見に来るのも珍しいほど酷い健康状態の証だった。
足は切断と言われ、切断場所は検査次第だと言われて大人になって初めて人前で泣いた。
死ななくて良かったですねと言われても素直に聞けない。
家族も心配する。家族を残して今死んでいたらと考える。死ねないと思った。まだバリバリ働かないといけないと思った。足だけで良かったと思えるようになった。
でも普通に歩けない生活は想像しただけで涙腺崩壊しまくった。1度大泣きしたから人前でどんどん泣けた。
2日後、検査結果は良好で指先を切除するだけでよかった。もちろん歩くことにも支障はない。
特殊な症状の経過観察で多くの医者が見に来る。消毒した5分後に消毒しに来る研修医。見たいだけなんじゃないかと疑った。
退院後はリハビリとクスリでの病気療養。怪我は乗り越えたけど病気とは長い付き合いになりそうだ。薬を飲んで月1回の健康診断。ある意味、昔よりは健康なのかもしれない。

病気が分かり死について病室で考えた。生きるということ。元気でいること。家族のために生きないといけないと思ったこと。
稼がないといけないとか、物欲よりも生きていることが大事だと思ったこと。
前より営業に対するギラギラ感は失った。趣味も断捨離した。キャンプ道具、バイクは手放した。
見た目や物欲に溢れた感情は無くなった。
今まで以上に人が好きになった。支えられていると感じた。誰かのためになることを率先してやろうと思うようになった。人に触れ優しい心になれた気がする。
自己満足だけど過剰にお客さんの為という事を考える自分がいる。
感謝をしながら生きていきたい。

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