【共テ2024英語】大学院生がガチで解いてみた結果

共通テストの英語は、文章量が増加し、人によっては難易度が上がったと感じる人もいたようです。実際には、

問題本文・図・設問・選択肢すべて含めて約6300語で,昨年と比較して200語程度増加

2024年度大学入学共通テスト速報(河合塾さんより)

となったようですね。高校生時代は 180words/min. を目標に読んでいた記憶があるので、そういったスピードに慣れていれば、時間がなくなることもなかったのかもしれないですね。

さて、本題です。80分のリーディングのテストを60分くらいかけて解き終えました。点数は92点。2Aで1問、6Bで2問間違えました。

あくまで共通テストなので、難解な文章はなく、スラスラと読めましたね。プレゼンとかポスターとか多めだったので、センター試験受けていたころより長文への負担少ない感じするなあ、と思いました。

さて、ここまで前置きで、ここから3つのコメントをします。


1)高校3年生はどんな対策をしていればよかったのか。

単純に読んでいる量だと思います。"アクティブ・ラーニング"が多くなると、どうしても一定量読むということが忘れられがちで、しかも今は"速読"の時代なので、それも一定量読むことから離れることにつながっています。
大学院生のライフワークとして大量の(しかも難解な、ときにはUNESCOのハンドブックのように平易だけど量が多い)英文を読んでいる身からすれば、共通テストの分量は決して多いとは感じないです。
あと、プレゼンの資料にまとめたり、要点をつかんだりというところは、結構、自主的に決断ができるようになっていないと難しいかな、とは直感で思いました。答えばかり与える/求める時代が終わっているな、と思います。

2)高校受験との接続を考える 〜英語〜

河合塾さんの分析では

またイギリス英語の表現やつづりが今年も本文中にみられた

前掲、2024年度大学入学共通テスト速報

とあります。中学生の学習指導要領がどうなっていたか分からないのですが、たとえば特色検査であれば、アメリカ英語とイギリス英語の違いを題材にした問題が問1に出てくる、ということも無きにしもあらず。ですね。
(問1は理科か社会から題材がとってこられるので、あまり現実的ではないですが、、、)
大学院生には今、国際発進力が求められていて、その一環で海外の人とコミュニケーションしたりします。大体がアメリカ英語だな、という感じですが、先日イギリスの教育学会の人たちとコミュニケーションをとったら、たしかにイギリス英語調で、はじめ聞き取るのに苦戦したな、と感じました。

3)高校受験との接続を考える 〜特色検査〜

英語の文章量の増加、難易度の上昇はいつ起きてもおかしくないと思っています。特色検査の問1が、かつての問2で文章が3つくらいに分かれていたのと同じような形式になることもあると思いますし、高校でしか習わないような言葉が(もちろん和訳つきですが)多用されることで、文意がつかみづらくなることもあるかもしれません。
受験生には「問題の難易度が上がれば、周りも難しいと感じる。その問題は周りもできなかった、と思うといい」とよく言ってきました。
我々が見ているのはその先で、今の中学1・2年生がこの傾向に対して立ち向かえるのか。つまり、今の受験がこうだからこう対応、という学習塾のスタイルは傾向の変化にめちゃくちゃ弱くなってしまうので、今後、教育がどのように変わるのか、たとえば英語なら、英語の読む量も話す量も増やさなければいけない、じゃあどうやって単語を覚えるのを効率化して、文法を使えるようになるのを効率化して、授業時間中に読む、話すについてじっくり時間をとれるようにするのか。ということを考えることができればいいのかなと思います。


神奈川県公立高校入試まで、あと29日!

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