九州のんびり鈍行旅①

5月2日 西鉄福岡~熊本~鹿児島

初日に調子に乗って飲みすぎたものの、早朝出発予定だったのでしっかり5時に起床。前日に仕入れた美味しいパンを食べて、しっかり化粧もしてチェックアウトし、西鉄福岡駅に向かった。

幸先よくスタートしたかと思いきや、ここでいきなりのトラップが発生。
自動券売機で九州満喫きっぷが購入できなかったため、駅員さんに確認したところ「あれはJRですね~」との回答…。
改めて販売場所を確認したところ、

○お求めはJR九州の駅・旅行の窓口・九州内の主な旅行会社。インターネットでの発売は行っておりません。

これは…JR以外でも乗車はできるけど、販売してるのはJRだけという意味か…!西鉄福岡みたいな大きい駅で取り扱っていなければ、JRでしか買えないのだろう。昨日のうちに買いに来て確認しておけばよかった。酔っ払っている場合ではなかった。
予定の電車を逃していきなり予定を狂わせるわけにもいかないので、ここは大人の余裕で大牟田駅まで自腹をはたいた。

大牟田駅でJRに乗換。フリー切符は自動券売機では取り扱っていないようで、窓口でようやく入手した。
しかしここで第二のトラップが待っていた。。
フリー切符は青春18きっぷ同様、自動改札を通れないため有人改札で切符を確認してもらわなければならない。改札を通ろうとしたら、中学生くらいの女の子二人組が改札通過でトラブルがあったようで、ひとりしかいない駅員さんに助けを求めていた。目の前には乗る予定の熊本行き列車が停まっている。しかし困っている女の子を押し退けられる厚かましさも持ち合わせていない。ましてその電車を逃したら1時間電車が来ないなんてその時点では知る由もない。結局早朝の大牟田駅で1時間暇を持て余すことになった。

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大体の街には何かしら寺社があるので、時間が潰せてありがたい。

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強風吹きすさぶ中あてもなく散歩するのはしんどかったが、
面白い看板を見つけられたので満足

予定より1時間遅れで熊本に到着。熊本では2時間観光する予定だったが、後の予定も詰まっているため、当然観光時間は1時間に短縮された。熊本県は未踏の地ではないが、空港~阿蘇間しか行ったことがないため、熊本城にはどうしても行きたかった。市電の時間を確認したところ、行き帰りの時間を考慮すると熊本城周辺の滞在可能時間は約20分。20分あれば天守閣の写真を撮って何か食べるくらいはできるだろうと高をくくって熊本城に向かった。

とんでもなかった。天守閣にはたどり着かなかったし、天守閣に向かおうとしてしまったせいで城彩苑でおいしいものを食べる時間もなくなった。巨大なリュックを背負って腹を空かせたまま20分小走りしただけだった。
もとはと言えば前日のうちにフリー切符を手に入れていれば、大牟田駅でスムースに乗り換えができて2時間の観光時間が確保できたはずなのだ…。旅の失敗は笑いと今後の教訓にすればよいのだが、楽しみにしていたスポットを満喫できなかったのはやはりショックが大きくて消化に時間がかかりそうだ。

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片手に収まるくらいしかくまモンを見かけられない熊本滞在
ということもなかなかないだろう

泣く泣く熊本を後にし、腹を空かせたまま鹿児島に向かう。
熊本~鹿児島のメインはなんといっても肥薩おれんじ鉄道の旅だ。熊本県八代市と鹿児島県薩摩川内市を結ぶこの路線は、八代海や東シナ海の海岸線に沿って走っており、大きな窓から大海原を眺められる。この絶景を眺めながら地元の名店プロデュースの食事を楽しめる「おれんじ食堂」という食堂列車も、土日祝に1日4本走っている。(調べたら時間とルートが合わなかった&目玉が飛び出るお値段だっため断念)
今回は天気に恵まれたため、キラキラ輝く海を存分に満喫できた。座席がなぜか対面式ボックスシートだったため、強面のおじさんと向かい合ってしまったが、このおじさんもこの景色を見ることをずっと楽しみにしていたのかなと思うと暖かい気持ちになった。
海沿いの景色が一番の売りだと思うが、普段なかなか見ることのない山村の景色も私はとても好きなので、2時間以上ほぼ寝ることなく楽しんだ。柑橘系の果樹園が広がっているのを見て、晩白柚かな?甘夏?不知火?と想像するのも楽しい。

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道中では動画しか撮っておらず、八代海の写真が1枚もなかった…

熊本から4時間あまり鈍行列車に乗り続け、ようやく鹿児島に到着した。
まずは手っ取り早く空腹を満たすためにアミュプラザのラーメン屋へ。九州のラーメンはこってりとんこつのイメージだったが、「こむらさき」のラーメンはキャベツ多めのあっさりとんこつで、アラサーの身にも食べやすい。

普段の旅行は素泊まりか朝食しか付けないことが多いが、1泊は贅沢をしようと思い、鹿児島では桜島が一望できる温泉付きのホテルに2食を付けた。
とはいっても私は少食で、いわゆる「ホテルの夕食」は食べ過ぎて気持ち悪くなることが多いため(外食で残すことができない性分)、「軽めに鹿児島の味を満喫できる」というプランを予約した。
これがまた大当たり。さつま揚げ、黒豚の角煮、きびなごといった鹿児島名産に加え、季節のお造り、前菜、焼魚など、少量ずつ多種多様なメニューを楽しめた。どれもとてもお上品で素材の味を生かした私好みの味付けで、添え物の煮物や味噌汁までもが本当においしく、大満足の夕食だった。

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絶品のおてがる薩摩御膳

温泉も少し熱めだが、泉質にとろみがあり美肌効果抜群の良いお湯だった。

このご時世で九州外からやってきた観光客にもとても親切に対応していただき、本当に良いホテルを選んだと思う。機会があればぜひ再訪したい。


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