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1月7日(日)朝/彷徨う青年たち2

彷徨う青年たち1の続編を書いています。
今日は出かける用事があって恐らく書けないので、昨日書いたところまで載せます。
……というか、時間が無くて日記を書けないので書きかけの二次創作で誤魔化すというわけです。

身支度しなきゃ!それでは。


寒さと空腹で目が覚めた。眼前には真っ黒な海が広がっていて、辺りには誰もいない。日中なら賑わっているであろう海の家も、明かりが付いておらずしんと静まり返っている。
何故自分は海にいるのだろう。そんな疑問が頭に浮かんだが、それよりも先にぐっしょりと濡れて体に張り付いた服をなんとかしたい。立ちあがろうと片膝を立てただけで頭の中がぐらりと揺れた。眩暈で倒れないようゆっくりと立ち上がり、服と食べ物を買うだけの金があるかコートのポケットに手を突っ込んで確認した。ポケットには何もない。そういえば、ここはどの国だろう。……どの国だろう?まるで自分が世界各国を巡っているような思考回路だ。ぐちゃぐちゃ考えていても仕方がない。とにかく腹が減った。甘いものを食べたい。寒さのせいか眠くなってきた。このままでは駄目だと脳みそから警告音が鳴り響く。繁華街に行けば何かしら店があるだろう。

繁華街を目指して歩き始めたが、靴は水を吸って重く、体は冷え切って歯がカチカチと鳴り、うまく前に進めない。しばらく歩いたが、どこも夜は営業していないらしくシャッターが閉まっていた。看板に書かれている文字からして、ここは東アジアだろう。漢字以外の文字も混ざっているから日本だろうか。なんだか懐かしい感じがする。
背後に気配を感じて振り向くと、警察の制服なのかかっちりとした服を身に付けた男がこちらに向かって歩いていた。何だかこの男とは接触してはならないと強く感じ、電柱の陰に隠れる。何故、自分は警察から逃げているのだろう。警察に話しかけられたとして、自分はどうすれば良い?金も身分を証明するものも無く、自分が何者なのか、名前すら分からない。いくつか名前があった気がするが、和名はあっただろうか。あったとしても思い出せない。思い出そうとすると頭の奥がぐらりと揺れる。

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