早見和真『店長がバカすぎて』読了

こういうお仕事系小説を読みたくなるときってだいたい仕事やキャリアや会社組織にモヤモヤした不安や不満や違和感を持っているときなんだよね。

上司への不満、同僚への不満、会社への不満、仕事相手への不満、そして結局自分自身への不満。主人公の屈折している内面や見方によってますます悪い方向へ負の感情が高まっていく感じ。理解できる部分もある。何かをキッカケに感じ方や見え方が好転することもある。主人公の場合はそれがやっぱり小説だったり、出会った人だったりということ。

悩んだりイライラしたりモヤモヤしたときには、比較的実社会的で気楽に読める小説を読むのが良いね。小説によって何かが解決したり一気に気分が晴れたりするほど簡単ではないけれど、取りあえず「自分だけではないんだな」ということに少しでも気付ければそれで良いような気がしている。

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