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歴史上の人物の見方が変わる~「麒麟がくる」をみてみました~

こんばんは!

少し遅ればせながら、「麒麟がくる」を全視聴しました。

結論、シンプルに面白かったです!ネット上ではテンポが悪い、との意見もありますが、恐らく幕末のように大きな事件が少ないせいじゃないかと思います。


1.超ざっくりあらすじ

①時は戦国の世、室町幕府も力が弱まっている中、国同士の争いは絶えませんでした。

②明智光秀は、世の中の平和の為には武家の頭領である「将軍」による政治が重要であると考えます。

③その将軍を支える立場として、織田信長が適任であるとし、明智光秀は、将軍・織田の2者をつなぎます。

④しかし、織田信長は将軍をないがしろにし始め、ついに明智光秀に「将軍を殺せ」と命じます。

⑤これまでにも、織田信長はあまりに無鉄砲な支持をしてきた為、明智光秀は「これでは世は平和にならない」と判断し、本能寺にて兵をあげます。

※かなりざっくりとしたあらすじになります。


2.感想①出演者の演技が素晴らしい

とても良いです。歴史上人物像=作品内人物像=出演者です。

歴史で習ったときに何となく出来上がった人物像を、洗練して分かりやすい人物に仕立て、その人物が放つ言動や行動が出演者にうまく乗っていたと思います。

というのも、大河ドラマの中には「えっこの人が兄弟なの?」「ちょっとイケメン過ぎでは…」というようなミスマッチを感じることがよくあります。

明智光秀役長谷川博己さん、時の権力者にモテまくっていたそうですが、そのイメージ通り誠実でした。私欲の為でなく世の平和の為に常に尽力していた姿が本当に素敵です。破天荒な?織田信長に長年仕えられる器量の持ち主だと納得。

織田信長役染谷将太さんも、当初は少し幼さをあえて残しつつ、話が進んでいくにつれて戦国武将らしい風格を表していきました。新しいもの・派手好きで有名ですが、それに触れるときのキラキラした目が印象的です。

帰蝶役川口春奈さんもさすがの演技力です。少し気の強い奥方様を見事に演じており、大名の正室とはこういうものかと見入ってしまいました。

他にも豪華キャストが数多く出演されており、物語の世界観にすんなり引き込んでくれます。向井理さんの天皇も「プリンス感」があってよかったです…♡(笑)


3.感想②誤解された「謀反人」を理解できる

主人公・明智光秀といえば、主君織田信長を裏切り天下を取ったが、豊臣秀吉に打倒されわずか「3日天下」で終わった、正直チョイ役のようなイメージをもっていませんか?(ごめんなさい…)

一部の事実だけを切り取るとそうかもしれませんが、この話を通して明智光秀という人物をみると見方がかなり変わるなと思いました。

この人は、生涯「世の平和」を望んだ人物であり、その為に「圧倒的に大きな国」を作るべきだと目標をすえ、多くの人物と関わり奮闘していきます。しかし、主君(織田)は、私欲に近い形で次々と命を下します。

「大きな国を作りたい」という目標は一致していましたが、「世の平和」という信念は2人の中で不一致だったわけです。

明智はその理不尽な命の度に、恐れずに疑問を呈したり別の手段を使ったりしますが、次第に織田に対して気持ちが離れていくさまが、とても繊細に描かれているなあと思いました。

歴史上で習う「本能寺の変」だけだと、あくまで私欲の「天下統一」の為にした裏切りなのかと捉えがちなのですが、明智は最終的に「この人の考え方と、圧倒的権力があっては世の平和には繋がらない」と苦渋の決断を下し本能寺の変に至った姿は本当に泣けます。


4.感想③幕末とは違う楽しみ方

幕末は、学問が発達したこともあり、各藩がそれぞれの思想をもってぶつかり合う姿が面白いです。目指すところは日本国の為、なのにその愛国心によって闘うもの、自害するもの、多くの気持ちが絡み合って、悲しくもあり見ごたえもありますね。

対して戦国時代は、とにかく「天下を取りたい!」といった目標がある中で各々がいかにして奮闘するか、どんな動きをするのかという一種のミステリー感が面白いんだと思いました。

今回麒麟がくるをみて、明智光秀の心理描写とともに、各登場人物の動きをみていくのが面白く、最後まで楽しんで視聴しました。

また、現代とは生活習慣・価値観も全く違うので、そこも含めて観るとより楽しいかと思います。


読んでいただきありがとうございました♪


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