巴御前と現代女性
巴御前は木曽義仲の乳母子で竹馬の友、そして義仲の妾でもある。義仲と共に戦場に出て戦う女武者だが、見目がよく、また淑やかな面もあり、素晴らしい人だ。
木曽義仲が打たれたのちは源氏がたに捕まり、のちに和田義盛の妻となる。
よく平安や鎌倉の文学を読むと、「男尊女卑がすごい」とかいうことを言われている。
しかし、当時の価値観からすると普通であり、テキストにはそれを批判する文脈は見当たらないことが多い。
私たち現代女性の生活だって、平安時代の女性からすれば理解不能であろう。
男尊女卑の問題だけではない。
源氏物語を見れば、ルッキズムやエイジズム、マンスプレイニングが横行している。
現代の人々はそれを学校で習う中で、複雑な気持ちになることもあるだろう。
そう感じるのは自由だが、だからと言って現代で源氏物語がこき下ろされるのも違う。
「それはそれとしてとる」という態度が必要だ。
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