【買ってくれる人の探し方】


#今日は一粒万倍日

#お試しコンサルは こちらから


百貨店で外商の仕事をしている時、

いい経験になったなと思うのが、

「着物の販売強化」です。


なんとなくわかると思いますが、

着物の販売というのは

どんどん難しくなっています。

#着る人が減っているから当然です


しかし、百貨店としては

着物商が自分たちのルーツでもあるし、

百貨店が着物を扱わなくなったら

着物の生産者さんたちは作り続けられない、

つまり技術とかも継承できなくなるので、なんとか売り続けたい商品ということになります。

#技術継承にはいろんな課題がある


そして外商部は百貨店が持つ

「富裕層顧客専門部隊」であり、

高級な着物を買ってくれるお客様を抱えているので

そこに「なんとかして着物を売ってくれ」と

会社が考えるのは当たり前です。


具体的に、着物を年間いくら売りなさいという

商品カテゴリー別の目標が

営業マン個々人に設定されます。

しかし、これも想像してほしいのですが、

「着物だけで年間300万売りなさい」

と言われても、

外商のお客様というのは会員制でして、

着物を着る機会のある人が

自分の担当する顧客にいなければ、

売れるはずがありません。

#一応観賞用という提案もしてみたけど

#まったく売れなかったw


となると、目標を達成するためには

「着物を買ってくれそうな人を

会員として新規開拓する」

ということから始めないと無理。

しかし、どんどん着物を着る機会が減っている

今の時代において、

「着物を買ってくれそうなお客さんなんて

狙い撃ちで探せるのかよ」

と、大体の人は思いますよね。

#誘導尋問


僕がその時考えたのは、

自分のお客様の中で、

今すでに着物を買っている人がどんな人で、

なんのために勝っているのかというのを

じっくり見直してみました。

すると、着物購入者の中には一定数

「お寺の方」が含まれていることに気づきます。


外商の入会にはいろいろな基準がありますが、

お寺関係の方は意外と外商に入りやすく、

しかも接客(?)とか節目の行事などで

着物を着る機会が一定数あるので、

「お寺なら着物を買ってくれる」

と考えます。


しかし当然、着物をよく着るということは、

決まった購入先があるわけだから、

「うちで着物買ってください」と

いきなり提案したところで、

そう簡単には買ってもらえません。


そこで、最初はいきなり商品を売らずに、

「お手入れ割引キャンペーン」みたいな企画をして

「普段はどこでお着物のお手入れしてますか?」

「うちだとこんな汚れや痛みも直せますよ」

と、お手持ちの着物のメンテナンスを提案しながら

お手持ちの着物ラインナップを把握し、

お好みを聞いたり、

普段どんな基準で着物を選んでいるかなどを

聞き出します。


そして、お手入れで着物をお預かりして、

メンテナンスしてお返しする際に、

自社の着物のサンプルなども持っていき、

自社の良さについてもプレゼンします。

#めっちゃ具体的なセールスプロセス


ここまでの流れをポイントにまとめると

・闇雲に売ろうとせず、

 買ってくれそうな人の仮説を立てる

・その人たちとの接点づくりを考える

・いきなり売ろうとせず、まずは

 関係づくりのための商売を挟む

・関係性ができてきたら、

 本当に売りたい商品を提案する

という感じです。


フロントエンドとバックエンドという

マーケティング上の考え方があり、

これは解説の仕方もいろいろあるのですが、

今回の場合は

フロントエンド=お手入れキャンペーン

バックエンド=着物本体

という感じになります。


フロントエンド商材の役割は、

「お客様が安心してバックエンド商材を

購入できる環境や関係を整えること」

だと僕は考えています。


今回の場合は何かというと、

高額な着物を買うときにお客様が業者に求める

専門性とか対応の丁寧さとか

アフターフォローの手厚さといったものを

自社が備えているということの証明です。


「フロントエンドって、

リストを取るための商材でしょ?」

という人もいますが、

ただただリストを取れば

見込み客が顧客になるわけでなく、

その先にまだまだ商談が続くのだから

「この会社の顧客になりたいな、

なってもいいかもな」と

お客様に思ってもらうのが、

究極のフロントエンドだと思います。


ということで、

今日は一粒万倍日なので、

ちょっと長めのマーケティング実例を

解説してみました。


世の中で需要が増えているものを売るのと、

需要が減っているものを売るのでは、

要点がけっこう違うと思いますので、

参考になったら幸いです。


本日はお試しコンサルの募集日です。

気になる方はこちらからお申し込みください。

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