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[第ニ十二話]県総合体育大会。2回目

わざわざ書くまでもない。当たり前の事ですが。
人生のうちで、インターハイ予選(県総体)に出れるチャンスがあるのは、高校在学中の3年間。
たったの3回しかない。
当然、その先のインターハイに出る事が出来るのも、そう。

まずは予選以前に、試合に出してもらわなければならないわけだから、全員がそのたった3回のチャンスをもらえる訳ではなく、殆どの人は1回か2回。

私の地元県の場合は、当時中学で弓道部のある学校は無く、弓道連盟で弓を引くにしても中学生向けの弓道教室が開講されている所も数える程しかなかったので、殆どが高校生から弓道を始める状態。
なので、丸々3回の出場チャンスを貰える人は、よっぽど人数が足りない学校でもない限り、無かったです。

そう言う意味では、私には在学中に2回のチャンスが与えられていた訳なので、恵まれていたと思います。

県総体開会式。
準優勝カップ返還と言うミッションを終え、先に返還されていた優勝旗を直視。

0w0(仮)「優勝旗か……まずは今日の個人戦。」

優勝旗を強く意識する気持ちをグッと抑えて、いつも通りに調整しました。

県総体での自分の的中は、気持ちが悪い事に、何故か全て覚えているので、書きます。

【個人戦予選】

個人戦の予選は、4つ矢を坐射で引いて、2中すれば通過。
来年、ここで約半数強がふるいにかけられる様ですが、当時の私の的中率を考えれば”通って当然”。

だけど、射に力みが入りすぎたのか、なかなか会が安定しない。

最後4本目を離す時は、一か八か……かなり開き直って離しました。

弦音は、久しく、物凄いヤバい音がしていたと思います。

0w0(仮)「(うへぇー(*´Д`*))」

[予選]×○×○ 通過

0w0(仮)「……心臓止まるかと思った……危ねぇ……」

何とか私は予選を通過し、放心状態。
チームメイトも、大前と副部長も問題なく通過していました。

予選終了後。
T監督が私たちの元にやって来て、声をかけてくれました。

T監督「まずは予選通過!!」

予選通過組「はい!!」

T監督「明日も頑張りなさい。0w0(仮)、お前。最後外すかと思ったら、矢の軌道変わってたぞ。」

0w0(仮)「0w0;(苦笑)」

T監督「離れがおかしくなってた。明日も頑張りなさい。」

予選通過組「ありがとうございました。」

1日目は、予選1会のみで終了。
学校に戻り、調整。

0w0(仮)「射が定まらない……」

不安はありましたが、思い詰めそうだったので、一旦頭をクリアにし、後は家で軽くゴム弓引いていい射をイメージする事に注力する事にしました。

【個人戦準決勝】

個人戦準決勝も坐射で4つ矢。
予選と違うのは、3中で通過すると言う事。

前日の結果は、前日の結果。
一旦リセットして、立に入りました。
1本目、2本目、3本目……の途中でT監督が上座に座って見ている事に気付きました。
しかし、気にしないように、確実に……と思いながら体配をしていた事を覚えています。

[準決勝]○×○× 通過ならず

前日と反転した結果。

だけど、射の調子は悪く無かった。

0w0(仮)「後1本で、決勝射詰だったなぁ……ちくしょう。」

と、頭をよぎりました。
4本目を離す時、確かに”あと1本…”と、考えてしまった。
これが個人戦の敗因だったと反省しつつ。
凹んではいられない。

頭を切り替えて、大本命、団体戦に臨む事にします。

【個人戦決勝】
個人戦決勝では、1人1本ずつ引き、外した人から抜けて行きます。
最後の1人になるまで、生き残り合戦です。

母校は、確か男子で部長しか残っていなかったので、部長の応援して。
女子の個人戦決勝の時は、私達は午後から始まる団体戦に向けて、調整していました。
なので、個人戦の決勝は見ていません。

しばらくして、ジャスミンちゃんが優勝して、インターハイ県代表になったと言う知らせを聞き、私たちのチームは喜びました。

中学の時もそうでしたが。
こういう公式戦とかって、自分の学校が負けたら、仲のいい学校の人を応援する風潮あるよね。

応援している立場としては、とても悔しいのですが、そう言う文化は、スポーツの素敵な文化だと思っています。



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