2/25「ひとりマジカルバナナ」

ここ2年ほど引きこもりのような生活を送っていたせいで、元々なかったコミュニケーション能力が更に落ちているような気がする。
何気ない雑談を振られても「えへへ」と笑うだけでろくなことを返せない。そのくせ滝のように汗をかく。こんなに厳しい冬なのに。
ちょっとでもコミュニケーション能力を上げるべく、最近はラジオを聞くようにしている。面白さを優先して芸人さんのラジオばかり聞いているせいか「エッジの効いたことを言わなくては！」という強迫観念に駆られ、さらに空回りしてしまう。
この間はペットの猫の写真を見せてくれた部長に対して、「へえ、猫を飼ってたんですね」となぜか過去形で話してしまい「いや、まだ生きてるけど」と言わせてしまった。たとえもう飼ってなかったとしても失礼だ。その夜、眠る前に思い出して少し落ち込んだ。
なにかコミュニケーション能力を上げる方法が無いかと考えて、ひとりマジカルバナナを始めた。壁に向かってひとりで、「バナナといったら黄色、黄色といったら信号」などと言い続けている。「黄色と言ったら信号」はギリ負けな気がするけれど、ひとりだけでやっているとそこらへんの判定があやふやになってくる。あまり親しくない人と出来たら良いんだけど、あまり親しくない人に「マジカルバナナをしよう」と持ち掛けるのはあまりにも距離の取り方をミスっているので、こうしてひとりで続けている。少しずつコミュニケーション能力が向上すると良いなあ。