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梅雨明けへ走り出す

私は今26歳。3年前に某一流企業から内定をもらい、今に至る。(今も当時も関係なく)将来したいことなどはっきりしていない上、能力もなく英語も話せない純日本製の私が何故採用されたのかは当時の採用担当に聞いてみなくてはさっぱり分からないのだが、おそらく大学時に体育会の主将をしていたことが功を奏したのだろう。


(当然プロジェクトに拠るが)私の所属するチームでは動かす金額がとてつもなく大きく、私の生涯年収の数倍にもなるような金額が日々動く。さすが一流企業という感じだ。そんなプロジェクトを5人にも満たない人数で管理しているが、その中での私の仕事はエクセル作業や報告業務が中心となっている。それだけ聞くと”デカいこと”をしているような感じもしなくもないが、事業目標は基本的に毎年"現状維持"であり、会社説明会で先輩社員達が語っていたような「熱く、心躍る経験」などというものは今のところ全くない。加えて、会社には今のところ尊敬できる上司も憧れの先輩も一人もいないのが現状だ。


上記から想像できる通り、私は所謂「営業職」として働いているのだが、幸か不幸か取引相手は全て海外企業であり、そのため日本での接待は殆どない。月に数回先輩や同期達と飲みに行くことはあるが、大体業務後はジムへ向かい体を鍛えるか帰宅してランニングをする。週末になると大学からハマっているスポーツに一生懸命励んで汗を流すという感じだ。


「熱く、心躍る経験」がないとはいえ、一流企業と言われるだけあって日々淡々と業務をこなしているだけでも会社からは3年目にして日本の平均年収の倍以上貰ってしまっている。来年には年収が1000万円に到達するのでは...という勢いである。(それに見合うだけの仕事が出来ているのかは貰っている本人も非常に疑問ある。)


こんなに貰っているが、私は実家入り浸って親に面倒を見て貰っている上、毎日のように飲んでいるわけでもないので、自動的に貯金は増えていく。このまま自分自身から何も行動を起こさなくたって、同じ会社に居続けるだけで、給料は貰えるわけだし、上手く行けば数年後には誰かと結婚できるかもしれないし、その後は子供を授かって、海外駐在だって経験して、子供は私立に通わせてあげちゃったりして、休暇や年末年始には家族を海外旅行へ連れて行って、貯金だってしておけば老後の心配だってする必要ないだろう。


先には順風満帆な人生しか見えない。


そう思っていた。


某ウイルスの影響から在宅勤務時間が増えたことに伴い、ぼーっと自分の将来のことを考えたり、読書で他人の考え方を取り入れる機会が増えた結果、ふと考えてしまった。


「このままでいいのだろうか?」と


今の状態で残り数十年間毎日同じように淡々と働き続けるだけで、自分は満足するのだろうか?今から安易に想像できるような未来へ進んでいくことなど、楽しいのだろうか?


入社してからたった3年間しか働いていないが「この会社でこんな楽しい仕事が出来て幸せだ!」と思えた経験は一度もない。明日も何のために会社に行くのかを考えてみても、多少の義務感とお金のためと親を満足させるためくらいしか思い付かなかった。


ふと、スティーブ・ジョブス氏の言葉を思い出した。


"'If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?' If the Answer is 'no' for too many days in a row, I know I need to change something."(もし今日が人生最後の日だったら、僕は今からすることを"したい"と思うだろうか?その質問に対して、あまりにも"No"が続くようなら、それは何かを変えないといけない証拠だろう)


私は入社以来、この問いにほぼ毎日”No"と答えていたことになる。それ加えて、根拠のない「ここままではダメだ」という思いがふつふつと湧き出てきており、それは焦りとなって私を駆り立てる。


明らかに何かを行動を起こさなくてはならない証拠だ。これからの私人生で最も若い、26歳の今だからこそ、私はモヤモヤしている現状を打破すべく動き出さなくてはならない。そう心に決めた。

 

さて、ここからは肝心の「何を変えるのか」或いは「何に挑戦するか」である。単純に仕事が面白くないのであれば、転職や留学などは一番に思い付く手段であるし、周りの環境を変えるという意味ではとても簡単で楽チンなのだが、今私が「隣の芝が青く見えている」状態というだけの可能性も高いため、もし別の環境に移ったとしてもきっと同じ愚痴を漏らす羽目になるだろう。その上、今の状況を全部環境や人のせいにして自身を擁護し、”逃げている”というだけの感じが否めず、根本的な解決に至っていない気がする。


そう。今の環境や状況は誰のせいでもなく100%自分の責任だ。大学進学を決めたのも自分。今の会社を選び、サラリーマンになることを選んだのも自分。3年間エクセル作業や報告業務が中心で「つまらない」状況を創り出してしまっているのも自分。今こうやって嘆いていることは他の誰のせいでもなく、全て自分の今までの決断や行動が生み出した産物なのだ。


つまり、結論「私自身が変わるしか現状を打破する方法はない」ということだろう。


こんなこと心のどこかでは薄々分かっていた。失敗することや恥ずかしい思いをすることを恐れ、何か起きても環境や誰か他人のせいにし、状況に応じてテキトーに周りにいい顔することで自分自身が傷つかないように守り続けてきたんだなと思う。自分が嫌いな「被害者面しやがって、」を自分が一番してきたんだな。。甘ったれていた。。


これから本気で悩もうと思う。これからどう変わっていくかを。

 


自分の人生のハンドルを自分で握るために。



教えてくれて有難う。ドラえもん。


Tom




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