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初級お絵描き、作業の順番

元漫画家/漫画原作家/小説家のロートルが教える、初心者向けの、めっちゃ簡単なお絵描きの方法です。
「早い、楽チン、金がかからない」をモットーに、「難しい事、無駄な事、やらなくてもいい事」をポイッと捨てて、楽しく早く描き上げる作業の順番を考えてみたいと思います。
効率化を図れば、忙しい仕事をしている人や主婦でも、短時間で楽しいお絵描きができるようになるかなぁと思って。
初心者向け楽チンお絵描き、ひとつの提案として、コレに囚われず、自分のやり方を探る参考にしてくださると嬉しいです。

あ、ひとつだけ言わせてください。グリザイユは初心者には向きません。あれは描き慣れて来た人がスピードを上げる描き方のひとつです。



※私が教えられるのは初歩だけなので、プロを目指す方は、美大や専門学校に行ってきちんと基礎から学ばれた方が良いと思います。
※あくまでも元漫画家/漫画原作家/小説家のロートル(私)程度のイラストが描けるようになればOKという方向けです。
※私は背景は下手で、教えられる事が全く無いです。
※参考に私のイラストと漫画(自作は古過ぎるので、ここ数年くらいに描いたファンアートです)を貼ります。これくらい描ければOKって人なら、この記事も役に立つかと思います。

ララァ 機動戦士ガンダム ファンアート
クラピカ HUNTER×HUNTER ファンアート

「これくらいで良いかな」と思った方、いらっしゃいませ~♪
じゃ、作業手順、紹介していきますね。

絵を描く作業の順番

道具を用意する

そのままです。必要な道具を用意してください。
デジタルの場合、最低限、RBGカラーのイラストが、B5サイズ・解像度350で描ければOKです。
私は普段のカラーイラストはB5サイズ・解像度350で描いてます。
モノクロ漫画はB4サイズ・解像度600です。
ハードは家庭用の安いPCでもiPadでもスマホでも何でもいいし、お絵かきソフトも何でもいいです。私は安い家庭用PCで、クリスタとフォトショで描いてます。

紙にラクガキをたくさんする

絵を準備とは違うんですが、ちょっと時間が空いたら、サッとラクガキ帳とシャーペンを手に取って、好きなアニメ/ゲームキャラや、自分好みにデザインしたマイキャラを、いっぱい描いておくと良いですよ。
「写真を見て描く、資料を見て描く」を癖にすると、急に色々な事が楽になるので、ほんの一手間、何かを見て描くようにしてみてください。
クロッキーはここに含めてください。日常的に気軽にやる感じで。

こちら ↓ クロッキーの楽なやり方の紹介です。
お絵描きは楽しく|かえる君 (note.com)

ラフを描く

「このキャラで、こんな構図で、こんな雰囲気の絵を描きたいな~」と思い付くまま、ざくざく描きます。
※個人的にはラフからデジタルのほうが早くできますが、紙に描いたラフをスマホ等で撮影して(あればスキャナでスキャンして)、お絵かきソフトで読み込めるデータを用意すればOKです。
できれば、クロッキーで培った感覚で、骨組み(図1参照)を作ってから、ラフ(図2参照)を描いてみて欲しいのですが、「色々言われると混乱する」って人はやらなくていいです。
全体のバランスはラフで取っておいてください。線画を描いてからバランスを修正するのはすごく難しいです。でも、線画を描いてからバランスを修正する工程も出来るならばやった方が良いです。

図1 すみません、足パーツの比率間違ってます
図2 膝の位置を図1から修正してます

下書き

線画を描くタイプの人は下書きをした方が良いです。下書きをしないでラフにレイヤー載せていきなりペン入れすると、めっちゃ歪みます。修正をいっぱいする事になるので、結果的に、下書きをした方が早かったりします。

※線画を描かない厚塗りタイプの人は「下書き」と「線画のペン入れ」は必要無いです。下書きくらいまではやってもいいかも。厚塗りは勝手が分からないので良いアドバイスができなくてすみません。

下書き

カラーラフ

カラーラフはやってもやらなくてもどっちでもいいです。初心者はやらない方を推奨します。フォロワーさんが、「線画を整えた後」に「カラーラフをやる」とポストしていたので「それはいけない」と慌てて止めてしまったのですが、なぜかと言いますと、セミプロレベルでカラーイラストに慣れてる人じゃないと、どうせ途中で違う色になるから無駄なんですよ~

※私の勘違いが多くてゴッチャになってしまったのですが、その方は言い間違えをしただけで、カラーラフではなく下塗りと色決めをやると言いたかったそうです。すいませんでした(;^_^A

慣れて来て、仕上がりをほぼ完璧にイメージできるようになって「カラーラフがあった方が早く描ける」というレベルになってから、カラーラフを取り入れた方が良いと思います。
初心者は、レイヤー分けした下塗りで「ここは何色にしようかな……」って感じで、ちょこちょこ色を置き直して全体の色味を決める方が楽です。
色のバランスは、メイン・ベース・アクセントで、7:2.5:0.5って言いますが、なかなか難しいので適当で良いと思います。

※私は元漫画家/漫画原作家/小説家でしかないので、イラストレーターがどれくらいカラーラフを出すのか分からないです。

※プロ漫画家は担当さんから「カラーどんな感じになります?」って言われるので「こんな感じの配色でどうでしょう?」って、出せる人は数パターン、出せない人は1枚、提出する場合が多いです。家族が漫画編集者で、たまに仕事を覗かせて貰ってるんですが、1枚のイラストにカラーラフを4パターン出してきた作家さんがいて「凄えな」と思いました。私は1枚のイラストで考えられるカラーパターンはひとつしかないですわ……

カラーラフ この絵は仕上げてないので完成絵はありません。すいません。

線画のペン入れ

綺麗に描こうとするとタヒぬので、ザックリで良いと思います。デジタルなら後から修正も出来るので、気にしない。
「主線」「顔パーツ」「髪」はレイヤー分けといた方が楽です。線画のレイヤーは3枚以上ある(服も分けてもOK)って意味です。

下塗り

各パーツ毎にレイヤーを作って色を塗ります。
「他レイヤーを参照」の「バケツ塗り」でいいです。
細かい事を言うと、バケツ塗りは塗り残しが出来るので、バケツで塗った後に、線画の下に隠れる部分も不透明度100%のペンツールでチマチマ塗りつぶして欲しいんですけど、「それをやったら心が折れる」って人は、もう思い切ってやらなくていいです。
※レイヤーだけは各色毎に絶対に分けてください。

色決め

そのまんまの意味です。試行錯誤して、色を決めてください。

影を塗る

乗算レイヤーを作って、薄い紫で塗ると良い感じになります。
「レイヤーマスク」より「下のレイヤーでクリッピング」の方が楽です。

ハイライト

スクリーンレイヤーか発光レイヤーを作って、下塗りレイヤーの色をスポイトして塗ると馴染みやすいです。
普通レイヤーに白でもOKです。

背景・エフェクト

やらなくてもいいです。
エフェクトまでやろうと思うなら、さいとうなおき先生に教わった方が良いです。すっごく分かり易くてめちゃくちゃ親切な動画を作っておられますので、ぜひぜひ、さいとうなおき先生の動画と本に課金してください。
本当に凄く質が良いのでお勧めです。※私はamazonにリンク貼るとお金が入るやつ(名前が出て来ない)やってないので、このお勧めは純粋なお勧めです。

おしまい

私がこの記事でまとめたのは、最低限のイラストの描き方なので、慣れてきたら、どんどん色々な事にチャレンジしていってください。
こだわらず、適当に、楽しくやるのが良いですよ~


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