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立夏の景、5句

子供の頃読んだムーミンの本に
蝶うらないというものがありました。
その年はじめて見た蝶の色で、夏の運勢をうらないます。
黄色の蝶ならこんな夏、白の蝶ならこんな夏、
と書いてありましたが、だいぶうろ覚えです。
どんな色の蝶でどんな夏が来たのかな。


その鍵は金か銀かと夏来る


夏の部屋へと通じるドアがあって
金との鍵と銀の鍵があります。
ひとつ選んでドアを開けよ、と言われたらどっちにしよう。
どっちにしても素晴らしい夏になりそうだ。
まあ、僕の空想ですが。

もう夏だなんて俳句は気が早いですね。
一年が早く経ってしまいます。


拗ねしまま別れし人の苺好き


実桜をふふむ公文を解く瞳にて


五月鯉さびしき時も空にをり


明日のあるさよならが来て花菖蒲


でも今時分のすがすがしいうちを
夏と呼ぶのも悪くないです。
もう少しすると、手強い暑さです。


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