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はる

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春の俳句をまとめました。
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2024年4月の記事一覧

【俳句】ゆめにほろほろ

よく夢に出てくる男がいる。 あいつが夢に現れた朝は、いつも少し忌々しい。 ぼくはあの男の後輩で、後輩のくせに生意気な口をきいた。 ぼくの生意気さを、あいつはどこかよろこんでいた。 ぼくは目敏くそれを見抜いて、そして知らないふりをした。 あの男はぼくを「女」だと言った。 ぼくの身体に触れるのを、愉しんでいた。 触れた時に顔をゆがめるぼくの表情を、愉しんでいた。 つき合っている女性がいても、 浮気をやめないどうしようもない男だった。 当時から女性嫌いの傾向があったぼくは 「

【おさんぽ俳句】お花見とパン

しろ 黄色 しろ しろ ハム色 レタス色 しろ パン屋でサンドイッチを買ったら、駅の改札口へ。 ふだんは出不精な Lylin ですが、今日はお花見の気分です。 しらない街のしらない公園に行ってみます。 公園の桜は、満開にはもう一歩。 それでもたくさんのひと達が 地面に敷いたシートにつどっています。 いわゆる「桜の名所」だったのですね。 ネットで事前情報を調べないほうが たのしいじゃん。 なんて出掛けると、うっかり人だかりに 鉢合わせします。 ひとは花を見るのとおなじく