カラマーゾフ家に立ち寄った者
僕のよく知っている人物の話をしようかな、と思います。
その前に、別の一家のお話を。
ロシアに「カラマーゾフ」という名の一家がありました。
昔々のことです。
父親のフョードルは、精神性の欠片もない最低の男です。
3人兄弟のうち、上の2人はフョードルを憎み、軽蔑しています。
たぶん虐待もあったんじゃないかな。
たまに訪れるわずかな幸せが、父親の心ない暴力によって
簡単に壊される家だったのだろうと想像します。
父の気性の烈しさに呼応するように、二人の憎しみも烈しい。
修道僧の修行