【いろは歌】のレシピ〜序~


◎【いろは歌】とは?

日本語を構成する【かな文字】の『あ』〜『ん』をそれぞれ一回ずつ使って意味のある文章にするという、いわゆる【パングラム】と呼ばれる言葉遊びの日本語版のことです。

一番有名なのが【いろは歌】の名前の由来にもなった『いろはにほへと』だと思います。下記に全文を紹介します。


色はにほへど散りぬるを

我が世たれぞ常ならむ

有為の奥山今日越えて

浅き夢見じ酔ひもせず


いろはにほへとちりぬるを

わかよたれそつねならむ

うゐのおくやまけふこえて

あさきゆめみしゑひもせす


旧かな文字かつ文語体なので確認しづらいかもしれませんが、ちゃんと一文字ずつ一回ずつ使って美しい歌が構成されております。お暇な方は自ら数えて確かめてみてくださいね。


◎【新いろは】とは

そんな『いろはにほへと』を現代的なルールにまとめたのが【新いろは】と呼ばれる言葉遊びです。当コラムの筆者のK−RYOも末席に列しております、【IRH48】【kiz48】もその一つです。

詳しくはこちらのホームページをご覧ください。【新いろは】がどういったものなのか、どういうルールなのかが掲載されてあります。


◎当コラムについて

筆者であるK−RYOの過去作品のひとつを例に取り上げて、その作品がどのように出来上がっていくのかをご説明しながら、【いろは歌】とはどのようなものなのかを知っていただこうという趣向となっております。

あくまでも筆者の作成方法であり、おそらく他のいろは歌人の皆様とは根本的に違うプロセスを踏んでいることだと思います。

読んでくださる方に対してこの方法を押し付ける意図もありません。重ねて申し上げますが、あくまで【いろは歌】入門の参考程度に捉えてご覧くださいませ。


◎コラムの取説

当コラムでは、現代かなを使用した【kiz48】ルールに則った【いろは歌】の作成手順をご紹介していきます。ルールについてはこちらをご覧ください。

作成していく【いろは唄】の構成は、基本中の基本となる七五調の12文字を一行とした4行構成をとります。型に嵌めると窮屈で不自由でやりにくそうと思われるかもしれませんが、最初はある程度の型に嵌まった方が逆にやりすいんですよね。そのあたりの事は、また次項でご説明いたします。

◎準備するもの

アナログ重視の方は紙とペンを。48文字の組み合わせに使えるカードをご用意ください。デジタル重視の方はネット上にある【パングラム】の作成ツールを。もしくは作成サイトや作成アプリをご用意ください。ちなみにK−RYOはスマホのパングラムアプリを利用しております。文字を組み合わせるのにとても便利で重宝しております。

これがアプリの画面となります。たいへん見やすいので、進捗を説明する際にもこのような画像を利用していきます。


◎扱いにくい&扱いやすい文字

【いろは歌】を作成するにあたって、どうにも扱いにくくなる文字や、これは便利だと扱いやすく感じる文字があります。

おそらく人によって差異があるものと思われますが、筆者は個人的に 「ぬ」「ゆ」「ろ」「わ」「ん」 だったり、特殊文字である 「っ」「ー」 が扱いにくいなあと思います。なるべく先に使い途を考えておいた方がいいかもしれません。とは言っても使えないわけではなくて、同じような使い方をしてしまいがちで面白くないという理由になりますが。

逆に扱いやすいものでいうと 「か」「は」「を」 だったり 「と」「に」「の」「へ」「も」「や」 あたりの文字は繋ぎに使えますよね。困った時のためにいくつか残して置いておくとたいへん便利だと思います。


◎それらを踏まえて

では次項より、実際の作品の作成過程をご覧いただきながら、実践的に【いろは歌】とはどんなものかをご説明していきますね。

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