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『縁側で晩酌』に憧れる。

私は縁側が好きです。「縁側」の定義が何かははっきり分からないのだけど、
日本の家の縁側となるようなスペースや、部屋があって、その周りを囲む渡り廊下が大好き。

子供の頃夏休みや冬休みを過ごした祖母の家のイメージを今でも覚えていて、
目を閉じるとその風景がはっきりと目に浮かぶし、山からの湧水が絶えず流れてきていて、池に流れ落ちる音も聞こえてきます。縁側兼渡り廊下が、離れの部屋に続いていたりして、本当に素敵な家でした。今はその離れの部屋や池は無くなってしまって、私としてはとても残念だったけど、その家に住んでいるおばさんたちにしたら、手入れが大変とかあったと思うので仕方ないなあとも思います。

そう言うおばあちゃんの家の憧れもあるのか、とにかく縁側や渡り廊下がある家に憧れていて、そう言う家を建てれるのならそんな家に住みたいと思ってしまう程です。でも多分カナダの気候には合わないんだろうな。

数年前に裏庭をどうにかしようとなった時に、ウッドデッキにするか、インターロックブリックを敷くかどっちが良いかなとあれこれ考えていたのですが、
私はどうしてもそこに縁側風な場所を作りたくて、結構悩みました。
完全に日本風にして、広めの渡り廊下風のウッドデッキを作って、ちゃぶ台を置いて床に直接座る感じもいいなあとか、東家風に独立させて建てるのはどうだろうとか。でも家から離れて独立させて建てると、家から出てそこまで歩いて行くと言うことだけで、行く回数が減るような気もして。
床に直接座る感じだと、カナダの人にはちょっと慣れないからやっぱりテーブルや椅子が必要になる。となったらやっぱり広いスペースが必要で、そうなったら、私の思い描いている縁側のイメージとはどんどん離れていってしまって。。
こんな感じでいつも頭の中はぐるぐるです。

そして最終的には、3 in 1という感じで、一つのスペースに3つの使い方が出来るようにしました。テーブルと椅子を置いて、普通にご飯が食べれるスペースと、
ソファーがあってゆっくり座れる所、それと縁側風スペースです。
どちらにも寄り過ぎず、日本風でもありながら、カナディアンに対してもフレンドリーな場所を目指します。

そして、ソファーと縁側風スペースの部分には雨が降っても大丈夫なように東屋っぽくガゼボを立てました。ちょっとした所にも私なりのこだわりがあって、細かくこうして欲しい、あーして欲しいと希望を出して建てました。
始め主人は私はどうせ雨が降ったら外に出ないから、ガゼボもいらないんじゃないって言ったけど、そこは譲れず、雨が降っている時に実際に外に出るかどうかじゃなくて「雨が降っていても、外に出れる、そこにいる事ができる」って言う事がとても大切だからと言ってそこは押し切りました。私は雨が降っているのを見るのが好きです。
私的には今現在まだ一つ気になる所があって、それは裏庭に出るドアから、ガゼボまでの2ー3メートルの間に屋根が無い所。雨が降っていてもガゼボの所は屋根があって大丈夫なんだけど、そこに行くまでの1秒で濡れてしまうんだよなあ〜。
ここに開閉式のオーニングがあったらなあ〜。。。と思っていて、主人と交渉中です。これがあったらもう完璧だ!って思うんです。オーニングがどう素晴らしいか、主人にもっと売り込まないといけません。

縁側熱が暴走してしまいましたが、カナダの気候では縁側で気持ちよく過ごせる期間は結構限定されるので、過ごせる時期には思い切り楽しみたいのです。
そして今回やりたかったのは縁側で晩酌です。イメージ的には夜星や月を眺めながらちびちびお酒を飲んでって言う感じです。
普段は全くお酒を飲まないのですが、お酒を飲む雰囲気は好きです。
少しお酒が入ると楽しい気持ちになりますしね。

縁側で晩酌のイメージを目指して、まずはテーブルが欲しい。
私が前に作ったテーブルが二つ程あるのだけど、一つは小さすぎて、もう一つはなんか違う。どうせだったら これ!って言うテーブルが欲しいなあと思って、新しく作ろうと考えていました。
作る時に見本になるような何かないかなってネットで探していたら、IKEAのテーブルがあって、そう言えば縁側に置いている椅子はIKEAで買った物だし、それだったら自分で作るより同じシリーズのテーブルにした方がいいっかと思ってそうする事に。

組み立てます。IKEAの家具を組み立てるのは結構好きです。

箱を開けてみると、同じシリーズの家具のはずだったけど、木の色が違う。
あれ?って感じだったけど、まあいいっか。テーブルの大きさは思っていたよりもちょっと大きめです。

縁側のセッティングが出来たので、次は飲み物、食べ物です。
初めての縁側での晩餐なので、まずは日本酒がいい。
オンタリオ州が経営しているお酒屋さんLCBOに行きます。
トロント自体がマルチカルチャー的な所があるけど、私が住む所やトロントの北にあるMarkham マーカム市もアジア系の人が多いこともあって、近所のLCBOには日本のウイスキーやお酒を沢山扱っています。

最近は本当にお酒を飲まないし、日本酒の事は元々詳しく無いので、見た感じだけで選びました。全体的に黒くキリッとカッコ良いです。
LCBOでは27ドルでした。置いてあった日本酒の中では真ん中くらいの値段だったと思います。日本で1947円となっているので、それ程差は無いように思います。カナダはお酒に対する税金がすごく高いみたいで、カナダのウイスキーは、カナダで買うより日本で買う方が安いという変な事になっていたりします。

飲む物が決まったら、今度は食べる物です。
食後の晩酌だったら、本当にちょっとつまめるくらいでよかったのですが、自宅で居酒屋という感じで、夜ご飯兼晩酌にしたかったので、お酒に合うおかずという感じです。
どんなお酒でどんな味なのか分からないし、どんな食べ物が合うのかも分からないので、ネットで調べてみました。

https://www.masumi.co.jp/product/kuro/


このお酒は長野県の諏訪市で作られているお酒のようです。
お酒に合うお料理なんかの紹介もサイトに載っていました。


日本酒も種類によって、合う食べ物、合わない食べ物があるのですね。
日本酒の種類によって合う食べ物を紹介しているサイトがありました。

https://www.nodaya-sake.co.jp/food.html


今回買った「真澄 漆黒 KURO」は純米吟醸酒という種類で淡白な食材やハーブや薬味を添えた料理とも好相性と書いてありました。
その他相性が良いのは白身の刺身、焼き魚、塩味の焼き鳥、しゃぶしゃぶ、
豆腐、酢の物。

これを参考にしてメニューを考えます。
今回買ったお酒に合うお料理と紹介されていた物は是非試してみたいです。
このお酒をきっと一番良く知っている人が紹介しているのだから、絶対このお酒に合うのだろうなと楽しみです。

何が良いかなあと考えて、6品にしました。
*豚しゃぶとナスのエスニックごま和え(これが真澄 漆黒kuro に合うと紹介
 されていた物です)
*豚しゃぶとトマトのサラダ(豚しゃぶは被っていますが、主人は茄子があまり好
 子では無いので違う物も作りました。)
*ハマチのカマのハーブソルト焼き
*かぼす胡椒で味付けしたチキン
*野菜の揚げ浸し(揚げずに焼いた物)
*枝豆

さ〜て、頂きます。
テーブルを買った時は、イメージしていたサイズ感より大きいからなんかちょっと違うかなあとも思いましたが、あれこれ料理を置くと狭いくらいだったので、大き目にしておいて良かったです。

美味しかったし、楽しかったです。私はお酒を飲むと陽気になるタイプで、いつもより良く喋っていたと思います。
主人はこれが退職後の生活なんだったら、退職後が楽しみと言っていました。
まあ毎日飲むとは言わなくても、美味しい食べ物や飲み物があって、会話が楽しめるような時間が沢山有れば良いなと思います。

今日のメニューで一番人気だったのは、野菜の焼き浸しと、ハマチのカマをハーブソルトで焼いた物でした。始めはお刺身にしようと思って、日本人の人が経営しているお魚屋さんに行ったのですが、ハマチのカマが置いてあったのを見て、主人はこっちの方が好きかも、と思ってお刺身から焼き魚に変えたのだけど、
カマにして正解でした。
焼き浸しは、オリーブオイルでささっと焼いた野菜を、手作り麺つゆに付けただけの簡単料理だけど美味しいです。

麺つゆレシピ
水 400ml
しょうゆ 150ml
みりん 100ml
砂糖 20g
かつお節 25g
お鍋に材料を入れて、煮立ったら弱火にして3分煮詰める。あら熱が取れるまで少し待って、コーヒーフィルターなどで濾せば出来上がりです。

月を見ながらの晩酌も近いうちにやりたいです。







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