スピッツ歌詞考察(第16回)漣
【基本情報】
漣
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:スピッツ&亀田誠治
4分47秒
<リリース日>
2007年10月10日(12thオリジナルアルバム「さざなみCD」)
<収録アルバム>
さざなみCD(2007年10月10日リリース 12thオリジナルアルバム)
<備考>
仮タイトルは「鳥以外」。
【MUSIC VIDEO】
【歌詞】
歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。
【考察】
毎度くり返しては すぐ忘れて
砂利蹴飛ばして走る 古いスニーカーで
なぜ鳥に生まれずに 俺はここにいる?
いつも堂々巡りで結論が出ない。
理想の姿じゃない人生を歩んでいる。
なぜ俺は鳥のように飛び立たず、ここにいるのか。
湿った南風が 語りはじめる
ミクロから夜空へ 心も開く
湿った南風が語りかけてきたような気がして、小さかった思いもだんだん大きくなってきた。
ため息長く吐いて 答えはひとつ
ため息を長く吐いて、これしかないと決心した。
こぼれて落ちた 小さな命もう一度
翼は無いけど 海山超えて君に会うのよ
夢に破れたけれど、人生をもう一度やり直したい。
まだ武器は持ってないけれど、乗り越えて理想の自分に出会って(生まれ変わって)やる。
ぬるい世界にあこがれ それに破れて
トガリきれないままに 鏡を避けて
街は今日も眩しいよ 月が霞むほど
ラクな世界に憧れてたけど、それは間違いだった。
自分の意思を通しきれないまま、客観的に見ることを避けていた。
夜の街は今日も月が霞むほど活気であふれている。
現は見つつ 夢から覚めずもう一度
四の五の言わんでも 予想外のジャンプで君に会うのよ
現実を見つつ、夢を諦めず、もう一度やり直そう。
言い訳なんてしてないで、自分の力を信じて理想の自分に出会って(生まれ変わって)やる。
キラめくさざ波 真下に感じてる
夜が明けるよ
キラキラとした未来をすぐそこに感じている。
もうすぐ夜が明けるよ。
ため息長く吐いて 答えはひとつ
こぼれて落ちた 小さな命もう一度
匂いがかすかに 今も残ってるこの胸にも
翼は無いけど 海山超えて君に会うのよ
ため息を長く吐いて、これしかないと決心した。
夢に破れたけれど、人生をもう一度やり直したい。
諦めた夢は今もかすかにこの胸の中に残っていた。
まだ武器は持ってないけれど、乗り越えて理想の自分に出会って(生まれ変わって)やる。
さざなみのように揺れる小さな心の動きがやがて大きくなり、生まれ変わる決意をしたという曲です。
“君”は恋人のことで、心を入れ替えてやり直そうとする男の話ともとれそうですが、未来の自分ととらえるほうがしっくりきたので、「死」からの「生」がテーマであると考察しました。
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