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スピッツ歌詞考察(第5回)8823


【基本情報】

8823
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:スピッツ&石田小吉
4分15秒

<リリース日>
2000年7月26日(9thオリジナルアルバム「ハヤブサ」「8823」)

<収録アルバム>
ハヤブサ(2000年7月26日リリース 9thオリジナルアルバム)
8823(2000年7月26日リリース 9thオリジナルアルバムのアナログ盤)

<備考>
ライブの定番曲で、最も多く演奏されている楽曲。

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。

【考察】

さよならできるか 隣り近所の心
思い出ひとかけ 内ポケットに入れて

お気に入りの女性がいて、軽く会話した程度の思い出だけ心の内側にしまい込み、本当にさよならしていいのかと自分の心に問いかけている様子です。

あの塀の向こう側 何もないと聞かされ
それでも感じる 赤い炎の誘惑

その女性には彼氏や好きな人、あるいは旦那さんがいて、周りから「口説いても無駄だぞ」と釘を刺されています。
それでも主人公は、赤い炎が燃えている(=脈アリ)ような感じがして、誘惑されています。

誰よりも速く駆け抜け LOVEと絶望の果てに届け
君を自由にできるのは 宇宙でただ一人だけ

誰よりも速く駆け抜け、愛と絶望の果てに届きたい。
“君”に自由を与える(=他の男から解放する、忘れさせる)ことができるのは宇宙でただ一人、この俺だけだ。

夜明けの匂いを 吸い込み すぐ浮き上がって
裸の胸が 触れ合ってギター炸裂!

夜明けの匂いを感じ、すぐ行動に移した。
裸の胸が触れ合って、俺のアソコが炸裂!

荒れ狂う波に揺られて 二人 トロピコの街を目指せ
君を不幸にできるのは 宇宙でただ一人だけ

荒れ狂う波に揺られるような激しいHで、絶頂を目指せ。
これからは、“君”に不幸を与える(=自由を奪う)のは宇宙でただ一人、この俺だけだ。

簡単なやり方でいいよ ガンダーラじゃなくてもいいよ
愚かなことだって風が言う だけど

やりやすい体位でいいよ。
理想のセックスじゃなくてもいいよ。
愚かな行為だと世間では言われているかもしれないけど。
(「ガンダーラ」は「簡単な」と韻を踏むために使ったと思われますが、ここでは「理想郷」の意味ととらえました)

誰よりも速く駆け抜け LOVEと絶望の果てに届け
君を自由にできるのは 宇宙でただ一人だけ

誰よりも速く駆け抜け、愛と絶望の果てに届きたい。
“君”に自由を与える(=他の男を忘れさせる)ことができるのは宇宙でただ一人、この俺だけだ。

今は振り向かず8823 クズと呼ばれても笑う
そして 君を自由にできるのは 宇宙でただ一人だけ
今は振り向かず君と…

今は周りの言うことを無視して、ハヤブサのごとく。
クズと呼ばれたって気にせず笑う。
そして“君”に自由を与える(=他の男を忘れさせる)ことができるのは宇宙でただ一人、この俺だけだ。
今は周りの言うことを無視して、“君”と…

「性(セックス)」をテーマに考察してみましたが、どエロい内容になりますね。
「クズと呼ばれても笑う」から、主人公と“君”が不倫関係にあると考えられます。
また、「君を不幸に」「今は振り向かず8823」といった点から、主人公はワンナイト目的のやり逃げ男かもしれません。

ちなみにタイトルの「8823」とは、西岸良平氏の漫画に登場するキャラクター「海底人8823」に由来しています。
地球を救う使命を無理矢理背負わされた人が、特殊能力などを授かり努力するが、結局何もできない内容だとか。

なので、この曲に登場する主人公も、自信家に見えて、実際は何もできない口だけ野郎なのかもしれません。

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