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【ポケモンカードゲーム】シティリーグベスト8 アルセウスうらこうさくデッキ【全文無料】

挨拶

はじめまして、Lye(Twitter:@Lye_VGC_TCG)と申します。
普段はポケモンカードゲームの世界大会出場を目指して千葉県内のショップ大会(ジムバトルなど)に出場して練習をしています。
このたび、トーナメントセンターバトロコ新津田沼駅前様にて開催されたシティリーグ2023シーズン1の大会においてベスト8の結果を残すことができました。 結果には満足いってませんが、入賞しCSP配布圏内に入ることができましたので記録として使用したデッキなどをnoteに記すこととしました。すぐに『パラダイムトリガー』環境がスタートしてしまいますが何かの参考になれば嬉しいです。

本noteは投げ銭方式としています。内容にご満足いただけましたら是非ご購入をよろしくお願いします。

自己紹介

Lyeと書いて『らい』と読んでいます。正直何と読むかハンドルネームを決める段階に考えていなかったのですが関わってくださる方がそう呼んでくださっているため『らい』としています。
別のゲームのコミュニティで関わりのあった方からポケモンとカードゲームが好きで得意なことからポケモンカードゲームを勧められ、今年の夏からカードを買うようになりました。また、『白熱のアルカナ』発売後から各所のショップ大会に出るようになりました。
好きなポケモンはメタモン。変身後でも目や口の形がそのままで可愛いところが最大の魅力です。

構築選択の経緯

今回のシティリーグ2023シーズン1で私は『アルセウスうらこうさく』というデッキを使用しました。<アルセウスVSTAR>をメインアタッカーとし、<インテレオン(s4a)>や<ジメレオン(s4a)>の特性<うらこうさく>でデッキを回転させながらサポートするデッキです。
このデッキの使用を決定するまで以下のような経緯を辿りました。

①CL横浜2023が開催される

優勝はロスト型のギラティナVSTARデッキ。準優勝はロストバレットデッキ。当時、オリジンパルキアVSTARデッキはロスト型のギラティナVSTARデッキに微有利だと思っていた私にとって信じられない内容でした。
マスター決勝には残らなかったもののオリジンパルキアVSTARデッキはシェア2位で依然私の中で評価が高かったです。
また、<カイオーガ(s8a)>を採用したロストバレットが暗躍し、準優勝デッキも大まかに言えば同じデッキタイプであったため、ロストバレットの流行は目に見えていました。

②CL横浜準優勝デッキに関するnoteを読む

ロストバレットデッキの相性について、回復手段のあるデッキが苦手だと分かりました。ギラティナVSTARデッキが明らかに苦手でありながらハピナスVデッキが時折ジムバトルなどで入賞していた背景にはロストバレットデッキの流行があったかもしれません。

③アルセウスうらこうさくデッキを発見する

ロストバレットデッキに有利がついていることが判明しておりかつオリジンパルキアVSTARデッキにも撃ち合いにおいて有利がついていると認識していたアルセウスうらこうさくデッキに目をつけました。この時点ではロストバレットデッキに注目しすぎて、まだ少しギラティナVSTARデッキを侮っていた節があります。

④アルセウスうらこうさくデッキを使用して新弾バトルに参加する

結果は1-3。初期のデッキリストではギラティナVSTARデッキに勝ち目がないということにここで気付きました。このままでは望む結果は得られないと察し、デッキの大幅改良を決意します。 ポケモンカードゲームを始めてからの日が浅く、資産のあまりない私にアルセウスうらこうさくデッキを使わない選択肢はこの時点で既にありませんでした。

このようにロストバレットとオリジンパルキアVSTARデッキに強いアルセウスうらこうさくデッキの使用を決め、当日までにギラティナVSTARデッキにもいくらか戦えるようにしようと考えました。

構築の変遷

構築案①

構築案①/デッキコード:nQnngn-8oxr8X-Lngg9L

こちらが最初の構築案です。
対ロストバレットデッキを重要視し、<メッソン(sA)>や<すごいきずぐすり>を採用したものです。
まずはこの構築から使い始めたものの動きがぎこちなく、やりたいことができないと感じるシチュエーションが多く、ただの対ロストバレットデッキ決戦兵器でしかないと感じボツ。
1枚採用された基本炎エネルギーは<かがやくリザードン>を警戒させて動きを歪ませたいというブラフの一枚です。

構築案②

構築案②/デッキコード:n9nHng-5GjNpo-LLiNgn

次の構築案です。
ギラティナVSTARデッキと戦いやすいように<かがやくサーナイト>を採用したり、各地のシティリーグで増え始めていたレジギガスデッキに対して有利が取れるように<ノコッチ(s8)>と<マナフィ(s9)>を同時に採用したりしました。たねポケモンを増やすと望まぬポケモンでスタートすることが増えますし、縦のドローの重要さにも気付き始めていたので<とりつかい>を採用しています。
ただこれではギラティナVSTARデッキに勝てると主張することはできません。<ヤミラミ(s11)>の<ロストマイン>に弱い構成となってしまったためです。
この時点で<ノコッチ>や<マナフィ>を採用しない判断をしました。レジギガスデッキが微増しているとはいえそれの対策のためにもっと流行っているデッキへの勝率を落としてはならないと考えたためです。

シティリーグ入賞デッキの統計データ

シティリーグ入賞デッキの統計データ

構築に難航していた私はシティリーグ入賞デッキの内容がトレーナーズウェブサイト上で確認できることを活かし、入賞を果たしているアルセウスうらこうさくデッキの統計を取ることにしました。
シティリーグは各地で行われているため、それぞれの流行りなどによって入賞しやすいデッキも変わります。よってこの統計を鵜呑みにして「中央値の60枚デッキが一番強い」と考えるのは浅はかです。
しかし、だからと言って入賞デッキのデータを軽視してもなりません。このデータから読み取れることは多いです。
<ノコッチ(s8)>、<マナフィ(s9)>の採用率が低いこと、<アルセウスV>の着地を最優先した<クイックボール>、<ハイパーボール>4枚採用が多いこと、サポートカードの構成はほぼ同じであることなどは特に私のデッキ作成を後押ししてくれました。

このような経緯でデッキ作成が進みました。

使用構築

デッキコード:VfVFFv-4kE87r-VVkkbk

こちらがシティリーグ本番で使用したデッキです。
<かがやくサーナイト>、<おおきなおまもり>、<ビッグパラソル>、<Vガードエネルギー>の採用により使用率一位を我が物にしているギラティナVSTARデッキに対抗できるようにチューニングしています。

各カードの採用理由

アルセウスVSTAR*3、アルセウスV*4

トレーナーズウェブサイト/アルセウスVSTAR
トレーナーズウェブサイト/アルセウスV

『堅実』をカードにしたようなもので、このデッキのアタッカーを務めます。特性<スターバース>によりあらゆるカードにタッチできるため、「A対面ではカードaを使う」といったチューニングを現実にしてくれます。
このポケモンをバトル場に出してゲームを開始したい、複数体展開して対戦のペースをものにしたい、ゲーム内で<アルセウスVSTAR>を必ず2匹以上使用する、と言ったことを考えて3-4の採用枚数としています。

ヤレユータン*1

トレーナーズウェブサイト/ヤレユータン

ベンチに置くだけで毎ターンデッキトップ1枚分多く視野に入れられるカードです。しかもデッキに返した不要なカードは<トリニティノヴァ>でシャッフルし、デッキトップ以外に送ることができます。
特性<さるぢえ>により基本エネルギーをデッキに返せるため、<チェレンの気くばり>で耐久するプランで活躍します。
複数体並べる必要が無いこと、ベンチに置くことが必須ではないことを理由とし、1枚の採用としています。

インテレオン(s4a)*2、ジメレオン(s4a)*3、メッソン(s8b)*3

トレーナーズウェブサイト/インテレオン(s4a)
トレーナーズウェブサイト/ジメレオン(s4a)
トレーナーズウェブサイト/メッソン(s8b)

動きの再現性を支えるカードです。後攻時は<どんどんよぶ>でお茶を濁せることも優秀なポイントです。
<メッソン(sA)>はHPが70あるためロストバレットデッキの<ロストマイン>に強く出られることで有名ですが、アルセウスうらこうさくデッキはもともとロストバレットデッキに有利がついているためそこまで対策する必要はないだろうと考え<メッソン(s8b)>を採用しました。
非Vポケモン主体のデッキや<ミルタンク>には<インテレオン>をアタッカー起用して戦うことが少なくありません。
3,4面展開しなくとも十分機能することや<かがやくゲッコウガ>や<ヤミラミ(s11)>の餌にされる展開があることを考え2-3-3の配分で採用しました。

かがやくサーナイト*1

トレーナーズウェブサイト/かがやくサーナイト

<アルセウスVSTAR>が<ロストインパクト>を耐えるために採用したカードです。<チェレンの気くばり>による回復を見据えて一撃の火力で応戦してくる対面に対してより高い火力を要求します。
<ボスの指令>で呼ばれ気絶させられても<アルセウスVSTAR>を押し付けるサイドレースには一切の影響がありませんし、<ふつうのつりざお>で使いまわすこともできます。

クイックボール*4、ハイパーボール*4

トレーナーズウェブサイト/クイックボール
トレーナーズウェブサイト/ハイパーボール

初ターンに<アルセウスV>を展開することが重要で、それさえできれば<スターバース>や<うらこうさく>により動き出すことができます。よって<アルセウスV>につながるこれらのカードは最大枚数採用すべきという結論に至りました。
構築案①や②ではハイパーボールが若干削られていますが、のちにシティリーグ入賞デッキの統計データを参考にデッキを改良する中で手札が減りすぎてしまうデメリットがあまり気にならなくなったためちゃんと4枚採用できるようになりました。

しんかのおこう*3

トレーナーズウェブサイト/しんかのおこう

テキスト上のデメリット無しで<アルセウスVSTAR>や<インテレオン(s4a)>、<ジメレオン(s4a)>にアクセスできるカードです。
一試合で2枚以上使いたく、素引きしても展開につながる優秀なカードであることから3枚の採用としています。

回収ネット*2

トレーナーズウェブサイト/回収ネット

このデッキにおける唯一のいれかえ系グッズです。いれかえ以外にも<うらこうさく>や<さるぢえ>の使いまわし、<ロストマイン>によって削られた非Vポケモンを回復させるような役割を持ちます。
現環境には<うらこうさく>の使いまわしを狙わない対面があり、<うらこうさく>でアクセスできるいれかえ手段を過剰に採用する必要はないと考え2枚の採用としました。

ふつうのつりざお*1、ともだちてちょう*2

トレーナーズウェブサイト/ふつうのつりざお
トレーナーズウェブサイト/ともだちてちょう

コントロール気味に戦うアルセウスうらこうさくデッキにとってリソースを回復するこれらのカードは重要です。
<ふつうのつりざお>は<クイックボール>や<ハイパーボール>のコストにしたポケモンやエネルギーを山札に返したり、<やまびこホーン>のケアをしたりできるカードでゲーム内で隙があれば1枚使いたいカードです。
それに対して<ともだちてちょう>は<チェレンの気くばり>や<ボスの指令>を使いまわすために大抵の試合で使用します。よって1-2の枚数比で採用しています。
一般にアルセウスうらこうさくデッキには<ともだちてちょう>が1枚、<チェレンの気くばり>が2枚採用されています。すると使用可能な<チェレンの気くばり>は最大4枚です。しかしこのデッキでは<ともだちてちょう>と<チェレンの気くばり>が2枚ずつ採用されているため、<チェレンの気くばり>を最大6枚使用できます。ミラーマッチでは<チェレンの気くばり>を使用した回数が勝敗につながることが多々あるため、この<ともだちてちょう>2枚採用は多方面に響きます。

おおきなおまもり*2

トレーナーズウェブサイト/おおきなおまもり

<アルセウスVSTAR>の耐久力を底上げするためのカードです。HPが310になった<アルセウスVSTAR>は<ロストインパクト>や<こだわりベルト>をつけた<キュレムVmax>の3エネルギートラッシュ<ダイフロスト>などを耐えることができます。
素引きができれば<うらこうさく>を持つポケモンへの負荷が減り、同時に2匹のポケモンにつけることも多いため2枚採用しています。

ビッグパラソル*1

トレーナーズウェブサイト/ビッグパラソル

対ロスト系デッキにおいて強い1枚です。
<スターレクイエム>や<ロストマイン>を無効化できるポケモンのどうぐで、徹底してギラティナVSTARデッキの対策をする以上採用しない選択肢はないカードでした。
一応<ブリザードバインド>などにも有効であることは覚えていて損しません。
役割がはっきりしており、使用する対面が限られるため1枚の採用です。

博士の研究*1

トレーナーズウェブサイト/博士の研究

強引な縦のドローができ、前述した<ハイパーボール>を4枚採用できるようになった理由となるカードです。
構築を考え始めた頃は「60枚全てで戦ううらこうさく系のデッキである以上トラッシュしたくないカードは多いため使いづらいだろう」とイメージしていたため採用を検討していませんでした。
しかし、シティリーグ入賞デッキの統計データをまとめる中で5デッキ中4デッキに採用されていたことから試してみたところ必須の1枚だという認識に変わりました。
うらこうさく系のデッキではサーチの形で引き込めるカードが多く、「必要ならサーチで引き込めばいい」と考えていましたが、<博士の研究>のような圧倒的なドローカードがあれば手札を一気に7枚補充してから足りない部分を<うらこうさく>で補う展開を組むことができるようになります。この変化により<うらこうさく>を持つカードを温存したり、想定以上の展開を実現したりできるようになりました。
たまに序盤でサーチを介して使うカードであるため1枚の採用としています。

ボスの指令*2

トレーナーズウェブサイト/ボスの指令

相手のベンチポケモンを呼ぶことで後続のアタッカーやシステムポケモンを狩ったり、ベンチに逃げたアタッカーを呼び出してサイドを獲得したりできます。
展開次第ではありますが1試合で2枚使うことがあることや1枚サイド落ちしていても先攻2ターン目に使えることなどを考えると2枚採用となりました。耐久が得意なデッキであるためこのカードを1枚採用で抑える選択肢も存在はしますが制限時間内で試合を終わらせるためにも2枚必要でした。

マリィ*2

トレーナーズウェブサイト/マリィ

雑に手札干渉しながらドローを進められる万能カードの代表格です。
撃ち合いの中で回復を絡めることでダメージレースの差をつけるこのデッキにおいて、序盤の<マリィ>で相手の動きを鈍らせることができれば回復すら不要のダメージレースに成り得ます。
またこのカードは不利な対面に対して手札事故を起こしてくれと願いながらプレイするカードでもあります。デッキ選択の過程で当たったらほぼ負けだろうと割り切っていた対面にも自然なカード採用で勝ちのチャンスを残せていることは連戦の舞台で活きます。
カードを守りながらドローができる使いやすさからプレイの機会は多く、2枚の採用にしました。

キバナ*1、メロン*1

トレーナーズウェブサイト/キバナ
トレーナーズウェブサイト/メロン

トラッシュから基本水エネルギーを加速できるカードです。
それぞれに強みがあり、<キバナ>は好きなカードを持ってこられるため<ダブルターボエネルギー>を手札に加えれば1ターンで<アルセウスVSTAR>に3エネルギーつけることができます。他にも対面に応じて使う<ビッグパラソル>や<うらこうさく>でサーチできない<Vガードエネルギー>を手札に加えるシチュエーションがあります。
<メロン>は前の相手の番に自分のポケモンが気絶している必要が無く、シンプルな縦のドローもついています。場面を問わずパッと使うことのできる1枚で、後攻1ターン目に使える点も大きな魅力です。
どちらもエネルギー加速の役割として優秀であるものの、どうしてもエネルギー加速をしたいときと特に他のサポートカードを使う必要がないときに使うようなカードであるため1枚ずつの採用です。

チェレンの気くばり*2

トレーナーズウェブサイト/チェレンの気くばり

高耐久の<アルセウスVSTAR>を何度も押し付けるコンセプトのこのデッキにおける切札の1枚です。
サイド落ちのケアや素引きの価値が高いことを考えたときに複数枚の採用は必須ですが、役割が限られるカードでもあるため3枚目を採用するよりは<ともだちてちょう>で再利用した方がよいと考え2枚の採用としています。

ツツジ*1

トレーナーズウェブサイト/ツツジ

<マリィ>以上にダイナミックな手札干渉ができるため、特に後攻時に活きるカードです。
後攻時に先に進化ポケモンで攻撃を始められてしまうと回復手段があろうともダメージレースで不利に陥ってしまうことは存在します。その中でこの<ツツジ>を使えば相手の手札を大幅に減らすことができ、<頂への雪道>まで合わせれば圧倒的なドローの要求値を相手に押し付けることができます。
あくまでピンチの時に活きるカードであるため採用は1枚に抑えています。

頂への雪道*1

トレーナーズウェブサイト/頂への雪道

ポケモンVやかがやくポケモンの特性を止めることのできる間違いなく最強のスタジアムです。
特に特性<うらこうさく>のポケモンや<キュワワー>を採用せずに<クロバットV>や<ネオラントV>でデッキを回転させようとしているデッキには強く突き刺さり、<マリィ>や<ツツジ>といった手札干渉のできるカードと合わせることで真価を発揮します。
願わくば2枚採用したいカードではありますが、採用するための枠を用意できなかったこと、あまり刺さらない対面もいくらか存在することを考えて1枚の採用となりました。

エイチ湖*1

トレーナーズウェブサイト/エイチ湖

主に<アルセウスVSTAR>の耐久力を底上げするために採用した1枚です。<うらこうさく>からサーチし、相手の<頂への雪道>を張り替えることで<スターバース>を使えるようにするプレイもあります。
ギラティナVSTARデッキがこのスタジアムを除去するためには<ロストスイーパー>やスタジアムの張り替えが必要で、それらのカードは1,2枚の採用で落ち着いていることは多いため、このスタジアムにより<ロストインパクト>を耐えられるようなシチュエーションは少なくありません。
腐ることのほぼない便利なスタジアムではありますが「この1枚が無いと<アルセウスVSTAR>を一撃で気絶させられてしまう」という場面は多くないため1枚の採用に落ち着いています。

ダブルターボエネルギー*3

トレーナーズウェブサイト/ダブルターボエネルギー

2ターン目に<トリニティノヴァ>を使うために必要なカードです。
<すごいきずぐすり>を採用していた頃はその相性から4枚採用していましたが、後攻1ターン目の動きとして<トリニティチャージ>以外にも<どんどんよぶ>があることが大きく、素引きの確率は落ちてしまいますが<スターバース>で用意できればいいと割り切って3枚の採用になりました。

Vガードエネルギー*2

トレーナーズウェブサイト/Vガードエネルギー

<ロストスイーパー>でも干渉できない領域で<アルセウスVSTAR>の耐久力を底上げできるカードです。
特殊エネルギーでありながら、<チェレンの気くばり>で再利用できるため永続のダメージ軽減を切らすことがありません。<かがやくサーナイト>や<エイチ湖>といったダメージ軽減効果のあるカードと併用すると<あくうのうねり>程度のダメージであれば<チェレンの気くばり>を介さずとも2回受けられることもあります。
<ダブルターボエネルギー>とどちらか1枚でも素引きできれば序盤からリソースの管理が楽になり、2ターン目までに絶対引かなければならないカードでもないため2枚の採用としています。

キャプチャーエネルギー*1

トレーナーズウェブサイト/キャプチャーエネルギー

<ネストボール>内蔵の無色エネルギーで、1ターン目に<アルセウスV>と<メッソン(s8b)>を合計3匹以上展開することが理想のこのデッキにおいて痒い所に手が届く1枚になっています。
あくまで9枚目のたねポケモンにつながるカードとして、序盤の展開に絡んだらラッキー程度の感覚で採用しているカードであるため1枚の採用です。

基本水エネルギー*6

トレーナーズウェブサイト/基本水エネルギー

<インテレオン>の<アクアバレット>で攻撃する展開が存在するため合わせる基本エネルギーは水タイプとしました。<メロン>を採用できることも大きいです。
<かがやくリザードン>をチラつかせるブラフとして<基本炎エネルギー>に1枚枠を割く選択肢もありますが、<かがやくサーナイト>を採用していることやこの1枚の採用により後攻1ターン目などに<メロン>が使えなくなってしまうリスクがあることを理由にその選択はしませんでした。
少しずつ採用枚数を変える中で<トリニティノヴァ>で何枚エネルギー加速ができるか、できれば十分と考えられるかを検討した末、6枚の採用としました。

採用しなかったカードとその理由

インテレオン(s8b)

トレーナーズウェブサイト/インテレオン(s8b)

<アルセウスVSTAR>と<チェレンの気くばり>で耐久する中で<クイックシューター>によるダメージの蓄積ができればサイドを獲得する行為がより楽にできるということで採用が検討されるカードです。
しかし、<メッソン(s8b)>の枚数を3枚に抑えているこのデッキにおいてベンチの<ジメレオン(s4a)>を潤滑油にならないカードに進化させる行為が強くありません。<インテレオン(s8b)>に進化させるくらいなら<ジメレオン(s4a)>のまま温存し、いざ手札干渉された時のためにデッキトップの受けを広く残すべきだと考えました。

メッソン(sA)

トレーナーズウェブサイト/メッソン(sA)

<メッソン(s8b)>と比較してHPが10高いことで<ロストマイン>などの低HPポケモンを餌とするデッキにいくらか耐性がつくカードです。
前述の通り、主な役割対象であるロストバレットデッキに対してはデッキコンセプトの時点で微有利~有利の相性がついているため、わざわざ<メッソン(sA)>を採用するよりもデッキの安定感を上げる<メッソン(s8b)>を優先して採用しました。

ノコッチ(s8)、マナフィ(s9)

トレーナーズウェブサイト/ノコッチ
トレーナーズウェブサイト/マナフィ

闘タイプのポケモンやベンチ狙撃のあるポケモンへの対策カードです。
特にレジギガスデッキに対してはこれらのカードが採用されているかで相性に雲泥の差があります。しかし、前述の通りレジギガスデッキに敗北するリスクがあろうともより使用率の高いギラティナVSTARデッキなどに勝ちやすくしたいと考え、デッキの枠のために不採用としました。
PJCS2022のようなギラティナVSTARデッキが存在しないカードプールであれば1枚ずつ採用していたカードでした。

レベルボール

トレーナーズウェブサイト/レベルボール

本デッキでは<ジメレオン(s4a)>と<メッソン(s8b)>をテキスト上のデメリット無しでサーチできるカードです。
展開のためには強力な1枚ですがこのデッキの中心にある<アルセウスV>の展開に関われないことが大きく、枠の都合で抜けていきました。<ジメレオン(s4a)>に関しても若干もったいないような気持ちもありますが3枚採用した<しんかのおこう>でサーチが可能であるため妥協はできました。
<レベルボール>と<しんかのおこう>を1枚-2枚で採用すると<メッソン(s8b)>にはタッチしやすくなるものの<インテレオン(s4a)>にタッチしにくくなる点も痛かった背景があります。

あなぬけのヒモ

トレーナーズウェブサイト/あなぬけのヒモ

トリッキーないれかえ手段で、ダメカンの乗っていない<アルセウスV>をベンチに退ける1枚です。状況によってはまるで<ボスの指令>かのように機能することもあります。
想定外を生みだせるかなり強力なカードでしたが、枠の都合でどうしても採用できませんでした。
シティリーグ前夜までどこかに枠を作れないかと悩み続けた1枚でした。

すごいきずぐすり

トレーナーズウェブサイト/すごいきずぐすり

<ダブルターボエネルギー>を犠牲にしながら<アルセウスVSTAR>のHPを回復できるカードです。
ロストバレットデッキ対面のみならずオリジンパルキアVSTARデッキ対面やミラーマッチでもこの120回復は有効です。
しかし、ロストバレットデッキやオリジンパルキアVSTARデッキには回復できるカードの枚数が過剰気味になったりミラーマッチはレアケースであったりすることを考えるとわざわざ採用しなくてもよいだろうと考えました。

ロストスイーパー

トレーナーズウェブサイト/ロストスイーパー

ポケモンのどうぐやスタジアムを剥がせる数少ない一枚で、特に<ツールジャマー>や<こだわりベルト>への対策として有効です。
いかなる対面でも何かしら作用してくれる堅実且つ強力な一枚ですが、このカード自体が立ち回りに組み込まれることは少なく、使用しても他のカードにつながるカードでもないため、強力だが必須ではないカードとして枠の都合もあり不採用としました。
ギラティナVSTARデッキに<ツールジャマー>が採用されるケースが若干減少していることがこの決定を後押ししています。

こだわりベルト

トレーナーズウェブサイト/こだわりベルト

ポケモンVに対しての火力が上がるためかゆいところに手が届くようになるかもしれないカードです。
主に<トリニティノヴァ>のダメージが230になりポケモンVが射程圏内に入ることと<ダブルターボエネルギー>がついているときに同ワザのダメージが210となり<ヒスイゾロアークV>などが射程圏内に入ることが長所です。
しかし<おおきなおまもり>により耐久を上げるだけで十分なケースがほとんどであり、2枚採用した<おおきなおまもり>の枠は動かしたくなかったため不採用としました。

セイボリー

トレーナーズウェブサイト/セイボリー

相手のベンチポケモンを絞ることができるカードです。
現環境ではオリジンパルキアVSTARデッキが下火で、特性<うらこうさく>のポケモンを使うデッキは少ないため採用する必要はないと判断しました。

プレイの基本

プレイの細かい部分は対面に応じて変化しますが、大まかなものは大体の対面に共通します。これは、とりあえず覚えておけばそれっぽい雰囲気でデッキを扱えるポイント、と言うこともできます。
あくまで基本となることなので今までアルセウスうらこうさくデッキを使ったことがある方にとっては常識であることが多い内容となります。

最初のターンにやりたいこと

最低限1ターン目にやりたいことは<アルセウスV>をプレイし、エネルギーを1枚手張りすることです。
手札にボール系のカードなどがあれば2匹目の<アルセウスV>や<メッソン(s8b)>、<ヤレユータン>までプレイしたいです。ただし、ほとんどの対面において<かがやくサーナイト>を先攻1ターン目にプレイする必要はないので情報の秘匿など様々な要素を鑑みて温存することが多いです。

どのエネルギーを手張りするか

先攻1ターン目に<アルセウスV>をプレイでき、手札に<ダブルターボエネルギー>と<基本水エネルギー>があったとします。その場合、<ダブルターボエネルギー>の手張りをおすすめします。
<ダブルターボエネルギー>から手張りすると次のターンにデッキトップから引くかもしれない<Vガードエネルギー>や<キャプチャーエネルギー>への受けが作れるからです。
ただし、相手が<イベルタル(s8a)>や<うねりのおうぎ>を採用しているリスクが大きいと判断した場合は<基本水エネルギー>から張るようにしましょう。
後攻であれば<トリニティチャージ>でベンチの<アルセウスV>にエネルギーを加速するために<ダブルターボエネルギー>から張りましょう。

<トリニティノヴァ>のエネルギー加速先

<トリニティノヴァ>でベンチにいる<アルセウスV>にエネルギーを3枚加速することが頻繁にありますが、ゲーム序盤において最も強いエネルギー加速は2匹の<アルセウスV>または<アルセウスVSTAR>に1-2の枚数比でエネルギー加速するプレイです。
エネルギーを3枚加速した先が<アルセウスV>であれば<ボスの指令>で呼び出され気絶させられてしまったときにディスアドバンテージが大きすぎるためです。

<スターバース>を躊躇しすぎない

<スターバース>は唯一無二の特性で、ゲーム内で一度しか使えないためできる限り温存したいと考えるのは当然のことだと思います。
しかし、<スターバース>をもしもの時のために温存するよりもゲーム序盤で<スターバース>を使用し作り上げた強い動きを押し付けるプレイの方が最終的にゲーム全体で有利に働いていることは多いです。

各主要対面との相性、プレイの方針

シティリーグ2023シーズン1において使用率の高い一部デッキタイプとの相性やプレイの方針について、そしてこれらのデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に意識したいプレイの方針も書き記します。

①ギラティナVSTARデッキ

サンプルリスト/シティリーグ優勝

相性:五分前後、先後差は小さい
正直なところここまで対策をしても有利と言うことはできません。ギラティナVSTARデッキに圧倒的な力があり環境トップであると感じさせられます。

プレイの方針:
・高い要求値を押し付け続ける。
<おおきなおまもり>を1枚<アルセウスVSTAR>につけただけでは<ロストスイーパー>や<ツールジャマー>1枚でとがめられてしまいます。ただそこで<おおきなおまもり>と同時に<エイチ湖>をプレイすればギラティナVSTARデッキ側もそれを突破するためにより多くの対策カードが必要になります。ここに<かがやくサーナイト>や<Vガードエネルギー>まで重なっていけば<ギラティナVSTAR>で殴り切る戦術を諦めさせることまで可能です。
対策カードを何重にも重ねることで一部のカードをロストゾーンに送ることで使用を諦めることになるギラティナVSTARデッキの猛攻に対抗します。

・<回収ネット>による<うらこうさく>の乱用を狙いすぎない。
<ジメレオン(s4a)>や<メッソン(s8b)>は<ロストマイン>の餌食になってしまいます。しかし、<インテレオン(s4a)>であれば<おとぼけスピット>や<ロストマイン>の餌食になりません。
また、<ロストマイン>をギリギリ耐えた<かがやくサーナイト>を回収し出しなおすことで事実上の回復をすることもできます。狙われ得る対策カードだからこそ大事に使えるようにしたいです。

・<ツツジ>を使うタイミングを見極める。
ギラティナVSTARデッキは<はなえらび>により<ツツジ>への耐性があります。しかし、エネルギーが2枚以下のギラティナVSTARがバトル場に出ている状況で<ツツジ>を使えばいれかえ系のカードを要求するところから始めることができます。
相手のサイドが3枚以下になったからとりあえず<ツツジ>を使う、というプレイより一番相手が苦しむ瞬間に<ツツジ>を使うという考え方は必要です。

ギラティナVSTARデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に必要なプレイの方針:
・<おとぼけスピット>の使用は必須級。
事前に<アルセウスVSTAR>に削りを入れたり、<メッソン(s8b)>を気絶させることでサイドを獲得したりできる<ウッウ(s11)>の<おとぼけスピット>は強力です。これさえなければ相性には微有利~有利と書いていたかもしれません。

・<ロストマイン>で<アルセウスVSTAR>に削りを入れる。
大抵の場合、<ロストインパクト>だけで<アルセウスVSTAR>を気絶させることはできません。よって事前に<ロストマイン>で削りを入れ、<チェレンの気くばり>を使うにしても少し気まずいような状況を作るプレイが存在します。

・<ボスの指令>は大事に使う。
状況を整えた<アルセウスVSTAR>は<ロストインパクト>で気絶させられないため、<チェレンの気くばり>後にベンチに出された<アルセウスV>を<ボスの指令>で呼び出してサイドを獲得したいです。

②キュレムVmaxデッキ

サンプルリスト/シティリーグ優勝

相性:微不利~不利、先攻が必須
<ダイフロスト>の青天井火力により<アルセウスVSTAR>を回復させ続ける戦術が通りにくいためこの相性です。

プレイの方針:
・妨害によりテンポの差をつける。
相性では微不利~不利としましたが、これはお互いがそのデッキにおける標準の動きをした場合という仮定があります。つまり何かの原因でキュレムVmaxデッキ側の動きが鈍くなれば勝ちのチャンスが生まれるということです。
ここで使うのが<マリィ>と<頂への雪道>のコンボです。<スターバース>や<うらこうさく>からこの2枚に繋ぎ、先攻2ターン目に押し付けることができれば<頂への雪道>による妨害が苦手なキュレムVmaxデッキの動きを鈍らせることができます。
このテンポ差により、ダメージレースにひっくり返すことのできない差をつけることができれば逆転要素をあまり採用していないキュレムVmaxデッキに勝利することも可能です。
相性に先攻が必須と記したのはこのコンボが攻撃開始ターンまでに間に合うかで天地の差があるためです。

・高い要求値を押し付け続ける。
ギラティナVSTARデッキと同様にキュレムVmaxデッキは280以上のダメージを出すことができます。よってアルセウスうらこうさくデッキとしては様々な耐久力を上げるカードを使いこなして高火力の<ダイフロスト>を耐えるようにしたいです。
<ダイフロスト>のダメージは120+50*(トラッシュする水エネルギーの枚数)+0or30(<こだわりベルト>の有無)となります。このとき、<アルセウスVSTAR>が<ダイフロスト>を耐えるために必要なカードは以下の通りです。

<ダイフロスト>のダメージ表

このように最大で5枚のエネルギーをトラッシュした<ダイフロスト>まで耐えることができます。この表を覚える必要はありませんが、どこまで<アルセウスVSTAR>の耐久力を上げればどれだけの要求値を押し付けられるかは考えながらプレイすることが重要です。

キュレムVmaxデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に必要なプレイの方針:
・ダメージの刻み方にこだわる。
3枚のエネルギーをトラッシュしながら270ダメージを出しても<チェレンの気くばり>で回復されてしまってはただエネルギーを無駄にしただけになってしまいます。そのため一旦<オリジンパルキアVSTAR>で攻撃したり、エネルギーをトラッシュせずに<ダイフロスト>を使ったりすることでエネルギーの損失なしで<チェレンの気くばり>を要求したいです。
<トリニティノヴァ>で削られたアタッカーは<ポケモンいれかえ>などでベンチに退き、アルセウスうらこうさくデッキにサイドを与えないようにしたいです。ベンチに退いてしまえば<チェレンの気くばり>と<ボスの指令>を同ターンに使えないことが響き、アルセウスうらこうさくデッキにとって苦しい展開になります。

・スタジアムは張り替えに使いたい。
<頂への雪道>も<エイチ湖>もキュレムVmaxデッキにとって邪魔なスタジアムになります。そのため序盤から積極的にスタジアムを張るよりもアルセウスうらこうさくデッキの動きに返す形で使用したいです。
また、<マリィ>による手札干渉への対策として<さるぢえ>でデッキトップに<博士の研究>やスタジアムを仕込むことも重要です。有利なマッチアップだからこそ最大値を狙うよりも妨害に屈しないためのプレイを意識しましょう。

③ミュウVmaxデッキ

サンプルリスト/シティリーグ優勝

相性:微有利~有利、先後差は小さい
火力の高いミュウVmaxデッキですが、その火力には息切れがあり、アルセウスうらこうさくデッキで受けきれるレベルであるためこの相性にしています。
サンプルリストはフュージョンエネルギー型ですが、ダブルターボエネルギー型であればより有利になります。

プレイの方針:
・高い要求値を押し付け続ける。
他のデッキに対しても書き続けていることですが、火力の高いデッキに対しては要求値の押し付けが重要です。
<パワータブレット>や<こだわりベルト>、<シマボシ>が火力に関与するミュウVmaxデッキですが、<パワータブレット>が切れてしまうとドローが得意な中火力デッキとなってしまいます。
HPが削られていない<アルセウスVSTAR>に全力を出させることができればリソースに差が付きそのまま勝利まで走り切れます。

・<頂への雪道>を押し付ける。
<フュージョンシステム>でドローを進めるこのデッキには<頂への雪道>による妨害が有効です。
ただしミュウVmaxデッキもそれを理解しスタジアムを多投していることが多いため、相手がどれだけスタジアムを使用しているのか、トラッシュに送っているのかから考えて的確に刺さるタイミングでプレイしたいです。

・<ボスの指令>で<ミュウV>を狩る。
後続のアタッカーとなったり、<サイコジャンプ>の元となったりする<ミュウV>はHPが180であるため、<ダブルターボエネルギー>を使用していたとしても<トリニティノヴァ>で気絶させることができます。
<ミュウVmax>を削っても<サイコジャンプ>で逃げられることが多く、相手のプランを歪めることにもつながるため積極的に<ミュウV>を狙いたいです。

ミュウVmaxデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に必要なプレイの方針:
・<オドリドリ(s8)>をベンチに用意する。
<ねっけつレッスン>が絡むと<ダブルターボエネルギー>のダメージ下降が入った<トリニティノヴァ>で<ミュウV>を、ダメージ下降の無い<トリニティノヴァ>で<ゲノセクトV>を気絶させることができなくなります。
サイドレースに余裕を生むためにも<オドリドリ(s8)>の存在は重要です。

・<ボスの指令>を多用する。
ミュウVmaxデッキに仕上がった<アルセウスVSTAR>を気絶させ続けることはできません。<アルセウスV>を倒し続けることで勝利する展開の方が現実的です。<ボスの指令>を<クイックボール>等のコストにしないようプレイすることが不利対面を捲る第一歩かもしれません。

④ロストバレットデッキ

サンプルリスト/シティリーグ優勝

相性:有利、先後差は小さい
高い耐久力により常にサイドレースで優位に立てるためこの相性です。

プレイの方針:
・<回収ネット>による<うらこうさく>の乱用を狙いすぎない。
対ギラティナVSTARデッキのときと同様、<ロストマイン>によるサイド獲得は許したくないため<インテレオン(s4a)>はそのままベンチに残します。その<インテレオン(s4a)>は一度<ロストマイン>を被弾したら<回収ネット>で手札に戻すと1ターン使って捻出されたダメージを無効化できるかもしれません。

・ポケモンのどうぐとスタジアムを過信しない。
流行のロストバレットデッキには<ロストスイーパー>が多投されています。よって<おおきなおまもり>や<エイチ湖>による耐久補助がそのまま通るとは考えず、余裕を持って回復をすべきです。有利対面だからこそ欲張らず堅実なプレイを心掛けることは重要です。

ロストバレットデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に必要なプレイの方針:
・<やまびこホーン>は早いうちに使う。
正直なところかなりの相性差があるためアルセウスうらこうさくデッキ側が明確なミスをしない限り勝つことはできません。その中でミスを拾うポイントとして<やまびこホーン>があります。
アルセウスうらこうさくデッキ側が<メッソン>を展開しすぎたらそれを<ロストマイン>で回収し、次のターンには<やまびこホーン>でベンチに呼び出します。次のターンである理由は時間をかけるほど<ふつうのつりざお>を使われるリスクが上がることにあります。
このように、不利な対面であるからこそ相手のミスを拾えるようなプレイが必要になります。

⑤オリジンパルキアVSTARデッキ

サンプルリスト/シティリーグ優勝

相性:有利、先後差は標準
互いに2ターンかけて相手のポケモンVSTARを気絶させるダメージレースとなる中、アルセウスうらこうさくデッキには回復手段が豊富であるためこの相性としています。

プレイの方針:
・<メッソン(s8b)>を展開しすぎない。
<あくうのうねり>のダメージは両プレイヤーのベンチポケモンの数を参照します。よってベンチポケモンを絞ることはオリジンパルキアVSTARデッキとの対面で重要です。
特に<メッソン(s8b)>は<げっこうしゅりけん>により気絶させられてしまうため、<ヤレユータン>などよりも展開しすぎることを避けたいです。
また、オリジンパルキアVSTARデッキ1ターンのの最大出力は<あくうのうねり>最大ダメージ260+<こだわりベルト>30+<クイックシューター>20の計310と考えていいと思います。よって例えば<おおきなおまもり>と<Vガードエネルギー>などをつけたような<アルセウスVSTAR>であれば最大出力の<オリジンパルキアVSTAR>との撃ち合いすらできます。

・<スターミーV>を警戒したプレイをする。
<スターミーV>の<エナジースパイラル>のダメージは場にあるエネルギーの数を参照します。
<トリニティノヴァ>によりエネルギーを加速するこのデッキにおいてこのワザは驚異です。<アルセウスVSTAR>2匹にエネルギーを3枚ずつつけるだけで300ダメージを出されてしまうため、エネルギー加速をほどほどに抑えることで<アルセウスVSTAR>を一撃で気絶させられないようにしたいです。

・<やまびこホーン>を警戒したプレイをする。
オリジンパルキアVSTARデッキには<あくうのうねり>のダメージ増加を目的として<やまびこホーン>を採用されます。
この<やまびこホーン>でトラッシュにある<アルセウスV>を呼び出され、<クロススイッチャー>や<ボスの指令>でバトル場に引きずり出されてしまうとサイドレースが歪みます。
<ふつうのつりざお>はトラッシュに送られた<アルセウスV>を山札に戻すために使いたいです。

オリジンパルキアVSTARデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に必要なプレイの方針:
・的確なタイミングでスタジアムを使用する
オリジンパルキアVSTARデッキには<頂への雪道>や<シンオウ神殿>といった正しいタイミングでプレイすればアルセウスうらこうさくデッキのプレイを制限できるカードが採用されています。
<頂への雪道>は<スターバース>や<じあいのヴェール>を無効化でき、<シンオウ神殿>は特に<ダブルターボエネルギー>と<Vガードエネルギー>を無効化できます。
これらのカードを奇襲のように使用することが勝利につながります。

⑥ミュウツーV-unionデッキ

サンプルリスト/バツローグ選手のnoteより

相性:不利、先攻が必須
<ミュウツーV-union>を突破する手段がないためこの相性としました。

プレイの方針:
・<ミュウツーV-union>の完成を死に物狂いで阻止する。
前述の通り、アルセウスうらこうさくデッキには<ミュウツーV-union>を突破する手段がありません。よってこれを完成させないことが重要です。
<冒険家の発見>で各パーツが集められたら<マリィ>でデッキボトムに流すことは必須で、それ以外にも<アルセウスVSTAR>を積極的に攻撃することで<チェレンの気くばり>の使用を要求し<ミュウツーV-union>の完成を遅らせさせることが重要です。

・<基本水エネルギー>から手張りしたい。
初ターンに<アルセウスV>に特殊エネルギーを張っても<イベルタル(s8a)>の<はかいのさけび>により破壊されてしまっては計り知れないテンポロスを負ってしまいます。
初ターン:<基本水エネルギー>、次ターン:<ダブルターボエネルギー>の順で手張りできれば<はかいのさけび>による被害を抑えられます。

・最後の手段はライブラリーアウト。
<ミュウツーV-union>が完成してしまったら気絶させることはできません。しかし、ライブラリーアウトを狙うことはできます。
ミュウツーV-unionデッキは<博士の研究>などを使用してデッキを回転させることで<ミュウツーV-union>の完成を目指すため、アルセウスうらこうさくデッキよりもライブラリーアウトまでが早いです。
200ダメージの<トリニティノヴァ>で攻撃し続け、相手に<ちょうさいせい>を要求し続けることができればライブラリーアウトまで戦うことができるかもしれません。グッズなどの使用をできる限り控える以外にも、<ふつうのつりざお>や<ともだちてちょう>で山札を増やしたり、<インテレオン(s4a)>を<回収ネット>で手札に戻しながら<マリィ>でデッキに返したりすることで自分の方が山札が多い状況を継続したいです。

ミュウツーV-unionデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に必要なプレイの方針:
・<ミュウツーV-union>の完成を最優先する。
<ミュウツーV-union>を絡めずにサイドレースをしては回復が得意なアルセウスうらこうさくデッキに勝てません。手札干渉などによる妨害は受けますがそれに屈せず<ミュウツーV-union>の完成を目指すことを優先したいです。

⑦レジギガスデッキ

サンプルリスト/シティリーグ優勝

相性:微不利~不利、先後差は標準
前述の通り、<ノコッチ(s8)>と<マナフィ(s9)>を採用していないためこの相性となっています。また、これらのカード以外にも<ロストシティ>を採用すると相性が改善します。

プレイの方針:
・要求値を上げながら事故を待つ。
大抵の不利対面に言えることですが、相手にドローの要求値を求めるプレイは重要です。
相手のベンチにいる<レジロック(s10P)>を<ボスの指令>で呼び出し、<おおきなおまもり>や<エイチ湖>で耐久力の補助をした<アルセウスVSTAR>の攻撃で気絶させると相手にいれかえ系のカードと<レジロック(s10P)>を出すことと火力不足を解決する手段の全てを要求できます。
このように要求値を上げ、相手に攻撃のできないターンが生まれれば、不利なサイドレースがいくらか楽になります。この積み重ねが不利対面を捲るためには重要です。

レジギガスデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に必要なプレイの方針:
・<ノコッチ(s8)>、<マナフィ(s9)>、<ロストシティ>は割り切る。
<ノコッチ(s8)>、<マナフィ(s9)>、<ロストシティ>の3枚はレジギガスデッキの対策として採用され得るカードです。これらのカードが採用されたアルセウスうらこうさくデッキはレジギガスデッキに明確に有利がつくため、アルセウスうらこうさくデッキと対面したらこれらのカードが入ってない場合に勝てるように考えてプレイするといいかもしれません。

・手札干渉に屈しないためのカードの使い方をする。
対戦を続ける中で<クイックボール>、<ハイパーボール>、<回収ネット>、<ふつうのつりざお>は使用する機会が多いです。その中で例えば、トラッシュにポケモンが1枚しかなくもったいないと感じたからといって<ふつうのつりざお>の使用を渋ってしまうと、<マリィ>によって手札に干渉されて<ふつうのつりざお>がデッキボトムに行ってしまうかもしれません。
妨害が得意なアルセウスうらこうさくデッキと対面しているからこそ、次のターンに妨害を受けてしまうかもしれないという警戒は必須です。

⑧ヒスイゾロアークVSTARデッキ

サンプルリスト/シティリーグ優勝

相性:微不利~五分、先後差は標準
<アルセウスVSTAR>でも受けきれない高火力を継続して押し付けられ得るためこの相性です。ただし、<エンペルトV>などを採用した水型であれば細かい構築次第ではありますが微有利前後の相性になります。

プレイの方針:
・<マリィ>と<頂への雪道>のコンボが有効。
ヒスイゾロアークVSTARデッキは<ファントムスター>でデッキを回転させることができるため、ドロー系のサポートカードの採用枚数が控えめです。
よって<マリィ>で手札を崩しながら<頂への雪道>で蓋をすると<ファントムスター>、<ナイトアセット>、<ルミナスサイン>がアンサーから外れ、行動できない1ターンが生まれやすいです。

・<ボスの指令>で<クロバットV>や<ネオラントV>を呼び出す。
<クロバットV>と<ネオラントV>は<トリニティノヴァ>の射程圏内であり、ダメカンが乗っていれば<のろいをきざむ>のダメージソースでもあります。
この2匹は序盤の展開のためにプレイされることが多いためしっかりとサイド獲得のソースとしながら相手の妨害ができれば<アルセウスVSTAR>の生還を狙いやすくなります。

ヒスイゾロアークVSTARデッキがアルセウスうらこうさくデッキと対面した際に必要なプレイの方針:
・多少無理をしてでも一撃で<アルセウスVSTAR>を気絶させる。
ゆったりとしたペースで勝負しようとも大きな回復カードの採用が少ないヒスイゾロアークVSTARではいつの間にかアルセウスうらこうさくデッキにペースを握られてしまうことがあります。
多少無理をしてでも<こだわりベルト>や<パワフル無色エネルギー>を探し、一撃で<アルセウスVSTAR>を倒し続けられる構えを作ることで逆転の余地を潰したいです。

シティリーグ当日の対戦レポート

試合から数日経ち、当日残したメモの文章をいくらか訂正して記しますのであいまいな部分が多く、過剰書きに近い形となっています。ご了承ください。

予選1回戦 対ミュウVmaxデッキ

後攻 勝利

殴り出しの先攻2ターン目に使われた<あなぬけのヒモ>に対し、<メッソン(s8b)>をバトル場に出せたため後攻の中では比較的楽な展開。
先攻4ターン目にエネルギーを引くため、<パワータブレット>をダメージとしては過剰に使いながら<フュージョンシステム>を使ってくれたおかげでそれ以降<アルセウスVSTAR>を気絶させるために必要なダメージを出されない状況が続く。
最後は<ボスの指令>でベンチの<ミュウV>を呼び出し勝利。

予選2回戦 対ミュウVmaxデッキ

先攻 勝利

先攻2ターン目の<ボスの指令>でベンチにいた<ダブルターボエネルギー>のついた<ミュウV>を気絶させるスタート。
次のターン、相手が<ダブルターボエネルギー>を引くためにスタジアムなどを犠牲にしながらドローを進めたことを確認。先攻3ターン目に<頂への雪道>で蓋をする。
この流れのまま勝利。

予選3回戦 対レジギガスデッキ

先攻 時間切れ両者敗北

細い手札の中、要求値を高めるために無理をした動きをしたところ、相手の動きがもたついてくれた代わりに自分も攻撃できないターンが生まれることになった。
展開上勝ち目が薄いような状況でも試合を続けたところ相手の動きも若干渋かったことで決着がつかず時間切れ。

状況からサレンダーをすべきだったかもしれません。

予選4回戦 対キュレムVmaxデッキ

先攻 勝利

明確な不利対面だからこそ自分有利な運要素を押し付けるために先攻2ターン目に<マリィ>と<頂への雪道>をプレイ。相手は動きがもたつき且つ誤って<頂への雪道>下で<ネオラントV>をプレイしてしまう。
このテンポロスにより逆転不可能なダメージレースの差が生まれたためそのまま攻撃しきって勝利。

予選5回戦 対ディアルガVSTARデッキ

先攻 勝利

最近のディアルガVSTARデッキはロスト系のシステムを組み込んでいるものが多い印象でしたが、対戦相手の方が使用したデッキは<ジバコイル>の<ギガマグネット>でエネルギー加速をする型でした。

対戦経験無し。青天井火力があるものの要求されるエネルギーが非常に多いため十分戦えるだろうと判断。
<スタークロノス>を使いながらサイドを2枚同時に獲得されてはならないと考え、余裕を持って<チェレンの気くばり>を使用。
<おおきなおまもり>、<エイチ湖>による耐久補正が活き、<メタルブラスト>を被弾しても<アルセウスVSTAR>が生還し続けたためダメージレースに余裕ができ勝利。

決勝トーナメント1回戦 対アルセウスジュラルドンデッキ

後攻 敗北

後攻1ターン目、サポートを使えずに<どんどんよぶ>からスタート。
先攻2ターン目に<スターバース>から<ジュラルドンV>の展開があったり、<ボスの指令>で<アルセウスV>に削りを入れられたりと絶望的な展開。
後攻2ターン目にも<ジメレオン(s4a)>が手札に無く思うような展開ができない中どうにか試合は続けたものの序盤に生まれたテンポの差とデッキ相性の前にどうしようもなく敗北。

デッキ選択の段階で明らかに不利だとわかっていた対面であったため対キュレムVmaxデッキの時のような立ち回りは必須でしたが流石にそこまで都合よくはいきませんでした。そこまで運がよかった自覚はあったため運への不満もなく、デッキ選択が甘かったかもしれないという結論に終着しました。

挨拶

最後まで読んでいただき有難うございました。すぐに『パラダイムトリガー』環境がスタートしてしまいますが、このnoteに記した考え方などがデッキ構築やプレイングへの参考になればと願っています。
今後もポケモンカードゲームやポケットモンスタースカーレット・ヴァイオレットなどに関するnoteを書く機会はあると思いますのでその際にも読んでいただけたら幸いです。
改めて、有難うございました。

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