移動体通信 #8 5G #2

株式会社リュディアです。5Gを実現するための要素技術としてエッジコンピューティングというキーワードが出てきます。今回はエッジコンピューティングについてまとめてみます。

5Gについてのまとめは以下をご覧ください。

皆さんが携帯電話で何らかのアプリケーションを使っているときの通信をイメージしてください。携帯電話で行った処理情報は基地局を経由しネットワークを通しアプリケーションのサーバに到達し処理されます。処理された結果は再度同じ道筋を逆に通って携帯電話に到達し画面に何らかの処理結果を表示します。これが現在のデータ経路です。

今後もデータ通信量の増大は当然のことで、なおかつ5Gでは低遅延を保証する必要があります。同じ経路で大量のデータをやりとりしつつ低遅延を実現するのは現実的ではありません。そこでエッジコンピューティングという考え方が出てきました。

簡単な図を使って説明してみます。以下の図を見てください。

エッジサーバー

左が現在の通信方法です。各携帯端末との通信と処理はサーバが行い、結果を携帯端末に送ります。

一方、エッジコンピューティングの考え方は途中にエッジサーバーを配置し、エッジサーバー自体が処理したり、必要なデータだけをサーバーに送るといったフィルター処理を行います。CPU や WEBブラウザのキャッシュが比較的近いイメージかもしれません。

処理を行うサーバーが近距離になるので低遅延に効果的であることは明確です。またサーバーにデータを送る場合もエッジサーバーでのデータの取捨選択が可能なので全体でやりとりされるデータトラフィックの削減も可能です。

これがエッジコンピューティングの概要になります。今はエッジサーバーに AI を盛り込む話もホットな話題になっています。具体的な応用は見えていますが大きなネットワーク全体としてどのように最適化するかはまだこれからになると思います。

では、ごきげんよう。



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