2023年版情報通信白書より #5 ~ データ流通・活用の新たな潮流, Web3

リュディアです。2023年7月4日に総務省が2023年「情報通信に関する現状報告」(2023年版情報通信白書)を公表しました。少しずつ内容を見ていき皆さんとも要点だけ共有したいと思います。

今回は3章1節のデータ流通・活用の新たな潮流、特に Web3(ウェブスリー)を見てみます。2022年に Web3について私どもでまとめを作っているので興味のある方はごらんください。

Web3はブロックチェーンをベースとした技術です、と一言で書かれても困ると思うので簡単にまとめておきます。ネットが普及する初期のころはいわゆる Webサーバーからの情報を消費者が受け取るモデルでした。例えばホームページの情報は企業や団体が作った情報の集まりで、消費者がホームページを見に行って、その内容を眺める、つまり情報を受け取るモデルでした。これを Web 1.0 と言いました。

次の Web 2.0 と呼ばれる時代は消費者が参加可能になったもの出ると考えてよいと思います。例えば X (Twitter) や YouTube は企業が独占的にサービスを提供しているものの、コンテンツは消費者が作っていました。双方向モデルと呼ばれています。

そして今回の Web3 です。Web 3.0 と Web3 の違いは私たちが以前に作ったまとめの中に書いていますが、もう今となっては無茶苦茶になってますね。総務省の資料中にも Web3 と書いていいる一方で、図の中には Web 3.0 と書かれているものがあります。もうここでは細かいことはおいておきましょう。

Web3はあくまで土台なので、その上で今までとは異なるどのようなことが実現可能なのかが重要です。わかりやすい例として2つあります。A. 非代替性トークン(NFT:Non-Fungible Token)とB. 分散型自律組織(DAO:Decentralized Autonomous Organization)です。

NFT は一般の報道でも言葉を見かけるようになりましたが、DAOは初めての方が多いのではないでしょうか。まず NFTからです。簡単に言うと偽造・改ざん不能のデジタルデータのこと、と言ってよいと思います。今は、だから何だ、という感じで、例えば卒業証明をNFTで行うといった直接的な応用のみですが、さらに応用は広がりを見せようとしています。DAOはちょっと何とも言えませんね。実際の組織として新潟県の山古志地域で地域の持続的な発展に向けて山古志DAOを立ち上げています。ただ現段階では名物の錦鯉アートのNFT化と、その販売による収益を山古志DAOに回すというまだ試行錯誤感がすごいので今後の発展に期待しましょう。

では、ごきげんよう。

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