NHK紅白歌合戦の視聴率 #2
株式会社リュディアです。引き続きNHK紅白歌合戦の視聴率についてまとめていたいと思います。
前回までの NHK紅白歌合戦の視聴率 へのリンクは以下を参考にしてください。
今回は具体的に視聴率を見ていきましょう。今回も視聴率と書いた場合には平均視聴率のことと考えてください。まず以下の表を見てください。第1回から12回は視聴率の情報がありませんでしたので第13回からの表です。また第40回から2部制となり、第57回からは前半、後半制となりました。
表だとわかりにくいですが折れ線グラフで見るといつ視聴率が下がったかは一目瞭然です。二部制になってからは第二部、前半、後半制になってからは後半の視聴率をグラフの数字として採用しています。
グラフ内に情報を追記していますがご覧になってどのように感じましたか?今の時代になってからはスマートフォンがあるからTVを見ない人が増えたと言う方が多いですが、視聴率が急激に下がっているのは第35 - 40 回の間です。78% から 38% まで 40% もダウンしています。この急激な下げ幅は他の年代では見られません。西暦では 1984 - 1989 年に合致します。どのような時代背景だったのでしょうか。
1984年:日経平均株価が終値で初めて1万円越
1985年:NTTがハンディタイプ携帯電話機ショルダーホンを発売
1986年:急激な円高によるプラザ合意不況・半導体不況
1987年:日経平均株価が終値ではじめて2万円を突破
1988年:日経平均株価が終値ではじめて3万円を突破
1989年:日経平均株価が史上最高値38,915円を記録
短期的にはバブル経済は 1988, 1989の2年間であったと言われますが、いわゆるバブル経済の準備期間も含めるとバブル経済の時期に視聴率が急激に悪化したことがわかると思います。
また平成の間は 50% 前後であった視聴率が上がったり下がったりしながら徐々に下がり 40% 付近に定着しだした時代と言えます。
iPhone の発売時期から徐々にスマートフォンが普及したことを考えるとスマートフォンによる紅白視聴率の低迷の影響は小さいと言ってもよいのではないでしょうか。
またスマートフォンの前に若い人にも携帯が普及したきっかけと言われる写真機能付き携帯の発売時期、つまり写メが大流行した時期も紅白視聴率の低迷に大きな影響は与えていないように見えます。
結局、バブル経済の時期に物品やサービスに対する日本人の行動様式が大きく変容し、紅白歌合戦を含むTV放送が従来通りの視聴率をとれなくなったということではないでしょうか。皆さんは今回のデータを見てどのように感じましたか?
では、ごきげんよう。
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