書評 なぜニセコだけが世界リゾートになったのか 「地方創生」「観光立国」の無残な結末

リュディアです。なぜニセコだけが世界リゾートになったのか 「地方創生」「観光立国」の無残な結末を読みましたので感想です。

いろいろ考えさせられる書籍でした。ニセコという特殊な自然環境を持つ場所だけに成り立つ事象と、他の場所にも成り立つ事象というものがあると思います。書籍タイトルにある無残な結末を何が意味するのか考えさせられます。

とにかく観光で儲けて何でもあり、という方と昔のニセコがよかった、という方の衝突はどこでも起こっている問題でしょうね。他に鎌倉、大阪の黒門市場、京都の錦市場も同様の問題を抱えているのでしょう。

私自身は観光立国というのは発展途上国のビジネスモデルであって先進国が力を入れるべきものではないと思っています。しかし今の日本には知的労働で外貨を稼ぐ力もないので、再度、発展途上国に戻ってしまったと考え、観光や製造業でやり直すしかないのかもしれませんね。

当初、東急グループや西武グループが開発していたニセコがなぜ今のような外資観光企業のものになり、なぜ外資になると大規模リゾートとしての発展が可能だったのか、が書かれている章は得るものがありました。おもしろい本です。

では、ごきげんよう。

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