半導体産業について #2 時価総額1-5位

株式会社リュディアです。今回も引き続き半導体産業についてまとめてみます。

前回までの 半導体産業についてのまとめ へのリンクは以下を参考にしてください。

今回は2022年1月現在で半導体関連銘柄で時価総額の大きな会社という観点から見てみましょう。前回の記事でも書きましたが、半導体関連銘柄というくくりでまとめると業種が異なるものが混在しわけがわからなくなるという例も込めて見ていきます。

例えば以下のリンク先を見てください。Largest semiconductor companies by market cap という見出しになっています。時価総額の大きさで半導体に関する会社のリストが掲載されています。

上位10社を見てみましょう。日々、変化しそうなので上位10社のキャプチャイメージもつけておきます。

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1位は NVIDIA(エヌビディア)です。分類としては設計会社で工場を持たないファブレスと呼ばれるタイプです。GPU という画像処理や数値計算の得意な CPU の隣に配置する IC を開発していたのですが、AI ブームにのって急激に売り上げを伸ばしました。GPUを使えばAI、特にディープラーニングで必要な計算が高速に行えるためです。またビットコインのマイニングでも GPU を使うと高速に処理可能ということで売り上げを伸ばしました。今や半導体銘柄というよりは AI 銘柄暗号通貨銘柄と言ってもよいかと思います。私どもでも過去にNVIDIAについて簡単なまとめを作っているので興味のある方は以下のリンクをご覧ください。

2位は TSMC です。分類としては製造会社、特に前工程(まえこうてい)と呼ばれる製造工程の会社です。世界最大の前工程製造会社でシェアは50%を超えます。高付加価値品が多いので売上のシェアでは 70% を超えると言われています。時価総額が 669 B と書かれてますので日本円で約 70 兆円になります。トヨタの時価総額が 23兆円で日本企業最大なので TSMCがいかに巨大な会社かがわかると思います。

3位はサムスンです。厳密にはサムスンエレクトロニクスです。かつてTSMC、インテルと並んで最先端の製造工場を持っていましたが、今や TSMC 一強でインテルとともに 2位集団になりました。それでも設計、製造、最終製品の販売などを1つのグループ内で扱うことが可能な垂直統合企業の代表です。

4位は ASML です。半導体の製造装置メーカーです。特にステッパーやリソグラフィと呼ばれる装置の市場シェアでは世界最大です。本社がオランダにあります。最初はフィリップスが立ち上げた合弁会社なのですが途中から米国が絡みだし複雑な経緯を持つ会社です。前述のTSMC はステッパーやリソグラフィに関してはほぼ ASML の製造装置を使っていたはずです。

次は2つの会社を同時にまとめます。5位と7位のブロードコムクアルコムです。共に設計会社に分類されるファブレス企業の代表格ですね。どちらも通信分野の成長に伴い巨大化した会社です。スマートフォンの中には必ず2社のチップが含まれていると言っても過言ではありません。2018年にブロードコムがクアルコムを買収しようとし阻止されました。今から思えば、この付近から米中の 5G を含む先端技術に関する争いが始まっていたのかもしれません。

長くなってきたので6位以降は次回にまとめます。

半導体産業について に関するまとめの続きは以下からどうぞ。

では、ごきげんよう。



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