G検定 ILSVRCの歴史 2015 ~ 2017

株式会社リュディアです。今回はG検定公式テキストでも頻繁に参照される ILSVRC の歴史についてまとめてみたいと思います。2012 ~ 2014の歴史に続き今回は 2015 ~ 2017 の歴史です。

ILSVRC 2015

優勝は Microsoft Research の ResNet です。原論文は "Deep Residual Learning for Image Recognition" です。2015年は ResNet が初めて人間のエラー率 5% を上回る精度を達成した記念すべき年でもあります。論文中で提案されている最大層数は 152 層であり従来と比較して層数が爆発的に増加していることがわかります。またバッチ正則化を本格的に導入して成果をあげたモデルで ResNet 以降はバッチ正則化が標準的に組み込まれるようになったと言われています。バッチ正則化については簡単なまとめを用意していますので参考にどうぞ。

ILSVRC 2016

優勝は香港中文大学CUImage です。CU は Chinese University of Hong-Kong の CU をとっているものと思われます。原論文は "Crafting GBD-Net for Object Detection" です。こちらは既存技術の組み合わせ、つまりアンサンブル技術が中心となっており技術的に注目すべき点はないと言われています。

ILSVRC 2017

ILSVRC の最終年の優勝は中国科学アカデミーSENet です。原論文は " Squeeze-and-Excitation Networks " です。SENet の SE は Squeeze-and-Excitation からとっているものと思われます。このモデルで特徴的なのはSqueeze and Excitation Module というモジュールを既存関数に挿入することで精度をあげていることです。詳細は原論文を参照してください。

このように見てみると最後2年は中国のチームが優勝してることがわかります。今やどの分野でも中国は強いですね。

では、ごきげんよう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?