2025年度/令和7年度大学入学共通テスト 参考問題『情報Ⅰ』第4問の問3, 問4

リュディアです。引き続き試作問題の内容を詳細に解説しながら見ていきたいと思います。参考問題も次のリンクを参考にしています。

問3

次の文章を読み,空欄 に入れるのに最も適当なものを,後の解答群の0~3のうちから一つ選べ。

次に花子さんは,より詳細な増減について調べることにした。図1では,エアコンやアイスクリームの売上数は,ある一定期間ごとの繰返しでほぼ変化している傾向があるのではないかという仮説を立て,これが正しいかどうかを確かめるために,まずエアコンの売上台数のデータと,そのデータをnか月だけずらしたデータとの相関係数を求めてみることにした。ずらしたために一方のデータが欠けている箇所については除外して考えた。そのデータについて統計ソフトウェアを用いてグラフにしたものが次の図2である。

横軸は「ずれ」の月数(n)であり,縦軸は相関係数を表している。例えば,横軸の0のときの値は,エアコンの同じデータ同士の相関係数であるので,明らかに1を示していることが分かる。

図2から,エアコンの売上台数の増減は,おおよそ(ウ)か月ごとにほぼ同じように変化していると考えることができる。同様のグラフを作成すると,アイスクリームの売上個数もエアコンと同じ月数ごとで変動していることが分かった。

(ウ)の解答群

(0)2, (1)5, (2)12, (3)14

<解説>

たまに問題の説明がわかりづらい問題がありますね。この問題も最初に何のグラフなのか説明している部分が理解しづらいです。結局、エアコンの売上台数は12か月ごとにほぼ同じ形をしているということを理解できるかどうかだけです。

問4

次にエアコンとアイスクリームの売上数の関係を調べようと考えて,その相関係数を求めると,約0.62 であった。しかし,図1を見て,売上のピークが多少ずれていると考えた花子さんは,試しに次の表3のようにエアコンの売上台数のデータを1か月あとにずらして考えてみた。例えば,2016 年1 月のエアコンの売上台数である434(千台)を2016 年2 月にずらし,以降の月についても順次1 か月ずらしている。このデータをもとに,相関係数を求めてみたところ約0.86 となった。なお,ずらしたために一方のデータが欠けている箇所については,除外して相関係数を計算している。

同様に,エアコンの売上台数のデータをn か月後にずらしたデータとの相関係数を求めてみたところ,次の表4のような結果になった。

このことから考えられることとして,最も適当なものを,次の0~4のうちから一つ選べ。

0.アイスクリームの売上個数のピークの方が,エアコンの売上台数のピークより1か月早く訪れる。
1.エアコンを買った人は,翌月に必ずアイスクリームを購入している。
2.アイスクリームが売れたので,その1か月後にエアコンが売れることが分かる。
3.気温が高いほどエアコンもアイスクリームも売れる。
4.ある月のアイスクリームの売上個数の予測をするとき,その前月のエアコンの売上台数から,ある程度の予測ができる。

<解説>

今回も選択肢を順に見ていきます。

0.これは逆ですね。エアコンの売上台数のピークがアイスクリームより1か月早く訪れます。
1.エアコンとアイスクリームの売上数に相関はありそうですが直接的な関係はありません。
2.これもエアコンとアイスクリームの売上数に相関はありそうですが直接的な関係はありません。
3.気温が高いほどエアコンもアイルクリームも売れる、という常識的な知識が入っています。問題中の表やグラフから気温との関係は読み取れません。
4.最後の選択肢が正解ですね。正確な値は予測できませんが傾向は読み取れます。

では、ごきげんよう。

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