G検定 EUのAI規制に関するニュース

株式会社リュディアです。本日 2021年 11月2日の日本経済新聞朝刊に以下のニュースが出ました。

これはなかなかこじれそうな予感がします。簡単に書くと以下の 2 つの対立軸があります。

EUは欧州を信頼できるAIの世界的な中心地にすることを目標に厳しい規制案を設けたい。自由や平等の価値を重視するEUは差別の助長や国家による国民の監視につながるAI利用は許さない

企業連合からの異論として AIの定義が広すぎる、また誰が責任を負うかという観点からもプラットフォーマーやサービスプロバイダーとしてはユーザの使い方までは管理できないし責任も負えない

この 2 つが対立しているというのが簡単な構図です。今回は EU のAI規制案に対して米国、ドイツ、日本を含む企業連合から300件超の意見が出ているとのことです。EU がどのように妥協点を見つけるのか、あるいは突っぱねるのか、今後の動向に注意が必要です。

EU の AI規制案は 2021年4月に公表されたもので、リスクに応じて AIシステムを4段階に分類したのが特徴です。最も厳しい部分は受容できないリスクとなっています。以下のニュースがわかりやすいです。

最終的にどのような落としどころになるのか想像がつかないですね。この類の規制は難しいです。人間の自由や平等を守るために厳しい制限をかけると現実的でなくなり、現実性を重視しすぎると規制がざる法となってしまい機能しなくなります。

人類の歴史では規制があるところにその規制を乗り越えるための新たな技術や考え方が生まれてきたことも事実です。EU の AI規制案がよいところに落ち着けばよいなと思います。

では、ごきげんよう。

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