2025年度/令和7年度大学入学共通テスト 試作問題『情報Ⅰ』第4問 問3、問4

リュディアです。引き続き試作問題の内容を詳細に解説しながら見ていきたいと思います。試作問題は次のリンクを参考にしています。

第4問

次の文章を読み,後の問い(問1~5)に答えよ。(配点 25)

問3

花子さんたちは,スマートフォン・パソコンなどの使用時間の長さの違いが,睡眠の時間と学業の時間のどちらに大きく影響しているかについて調べることにした。そのために,都道府県ごとに睡眠の時間と学業の時間のそれぞれにおいて,表1-Aの値から表1-Bの値を引いた差について考え,その結果を次の図3の箱ひげ図(外れ値は〇で表記)で表した。図3について述べたこととしてA~Eの中から正しいものはどれか。当てはまるものの組合せとして最も適当なものを,後の 0~5 のうちから一つ選べ。(ウ)

A.学業の時間の差が正の値になっている都道府県の若年層は,スマートフォン・パソコンなどの使用時間が短いグループの方が,学業の時間が長い傾向にある。

B.睡眠の時間の差が正の値になっている都道府県の若年層は,スマートフォン・パソコンなどの使用時間が短いグループの方が,睡眠の時間が短い傾向にある。

C.スマートフォン・パソコンなどの使用時間による生活行動時間の差は,睡眠の時間よりも学業の時間の方に顕著に表れている。

D.スマートフォン・パソコンなどの使用時間による生活行動時間の差は,学業の時間よりも睡眠の時間の方に顕著に表れている。

E.スマートフォン・パソコンなどの使用時間による生活行動時間の差は,学業の時間と睡眠の時間の両方に同程度に表れている。

0.AとC
1.AとD
2.AとE
3.BとC
4.BとD
5.BとE

<解説>

前の問1, 2 の続きです。表1-Aはスマートフォン・パソコンに触れる時間が短いグループ、表1-B は長いグループです。表1-Aから表1-B を減じた場合の箱ひげ図なので、正の値である場合はスマートフォン・パソコンに触れる時間が短いグループの方が何らかの値が大きいということになります。では各選択肢を見ていきましょう。

A.成立しますね。引き算の結果が正であるということはスマートフォン・パソコンに触れる時間が短いグループの方が何らかの値が大きいわけです。つまり本選択肢は正解です。

B.Aとよく似た問題で睡眠についてです。引き算の結果が正であるということはスマートフォン・パソコンに触れる時間が短いグループの睡眠が長いわけです。つまり本選択肢は誤りです。

C.これは明確ですね。スマートフォン・パソコンに触れる時間と学業の時間に明確な関係があることがわかります。本選択肢は正解です。

D.Cと反対のことを言ってるので誤りです。同様にEも誤りです。

成立するのはA とC なので正解は0になります。

問4

花子さんたちは,表1-Aについて,睡眠の時間と学業の時間の関連を調べることとした。次の図4は,表1-Aについて学業の時間と睡眠の時間を散布図で表したものである。ただし,2個の点が重なって区別できない場合は □ で示している。

都道府県単位でみたとき,学業の時間と睡眠の時間の間には,全体的には弱い負の相関があることが分かった。この場合の負の相関の解釈として最も適当なものを,次の0~3のうちから一つ選べ。なお,ここでは,データの範囲を散らばりの度合いとして考えることとする。(エ)

0.睡眠の時間の方が,学業の時間より散らばりの度合いが大きいと考えられる。
1.睡眠の時間の方が,学業の時間より散らばりの度合いが小さいと考えられる。
2.学業の時間が長い都道府県ほど睡眠の時間が短くなる傾向がみられる。
3.学業の時間が長い都道府県ほど睡眠の時間が長くなる傾向がみられる。

<解説>

各選択肢を順番に見ていきましょう。縦軸の睡眠と横軸の学業の時間の目盛りの刻みが違うことに注意してください。縦軸は1メモリ50分、横軸は1メモリ100分です。

0.箱ひげ図を見ると広がりがわかります。学業の方が広がりが大きいので誤りです。
1.0の逆なので正解です。
2.問題文中に学業の時間と睡眠の時間の間には,全体的には弱い負の相関があることが分かったと書かれていることをヒントとして本選択肢が正解です。グラフからは読み取りにくいです。
3.2の逆の選択肢なので誤りです。

正解は2がもっとも適当なのですが1も正解っぽいですね。1はなぜだめなのでしょうか。わかる方がおられたら教えてください

今日はここまでとします。

では、ごきげんよう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?