ブリュッセル効果

リュディアです。ブリュッセル効果という言葉をご存じですか?以前からある言葉なのですが、最近特にブリュッセル効果を感じることが多い気がします。ブリュッセル効果はEUが企業に対し何らかの規制や制限を設置し、その影響でEU域外の企業や国民に影響を与えることを言います。EU域外の企業や国民に影響を与えることがポイントです。具体例を見てみましょう。

例えば炭素国境調整措置(CBAM)が該当します。これは2050年までに温暖化ガス排出を実質ゼロとする法案です。これのどこがEU域外に影響するかというと、EU域外の企業Aが製品BをEU域内に輸出したいとき、企業Aがその製品の生産で生じた炭素排出量に応じた負担を要求するためです。要はEUに輸出したければ、その製品の生産過程を含めて炭素を排出するな、排出するなら相応の負担をせよ、と言うわけです。

また2024年3月にも成立しそうな包装及び包装廃棄物規則も問題です。詳細は次の記事にありますが、実体はEU域内に向けた日本酒輸出に対する規制です。その一方で、EU域内から日本へのワイン輸入は制限なしです。

EUというのは昔からこんな感じなんですよね。経済的にもテクノロジー的にもリーダーは不在のままですがEU全体で巨大な市場があるため、EU域内への措置ですよ、といいつつ実質は関税をかけたりEU域外企業に対する制限をかけるわけです。しかも、そのときに正面切って規制をかけるのではなくて、環境のため、とか国民のため、とか口当たりのよいことを言います。2030年までにすべての新車をEVにする、という規制も実質トヨタ包囲網と言われていますね。結局、自分たちで破綻して、また撤回して、という感じでいつものドタバタをしています。

スウェーデンの Spotifyが騒いで Apple にも飛び火しましたね。確かに独占的地位に近い状態もあるのかもしれませんが、この金額は異常だと思いますね。EU内で商売を続けたければ金を払え、と脅しているわけですが、EUから見ると米国ももともとは俺たちが作った国という意識があるのかもしれませんね。

Apple は不服申し立てをするようですが頑張ってほしいです。あまり気分のいいものではないですね。

では、ごきげんよう。

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