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広州市、コロナ感染者判明で騒然

《福福の知りたい広州!vol.13》

5月21日、広州市荔湾区で確認されたコロナ感染者1名。

その後、その家族など濃厚接触者をはじめとする感染が次々に判明し、広州は騒然としているとのこと。

『廣州日報』2021年5月29日
「~截至昨日14时 广州市累计报告确诊病例4例和无症状感染者10例~
当日新增5例本地无症状感染者」より

28日午後行われた広州市の疫病防止抑制に関する記者会見で、広州市衛生健康委員会副主任陳斌報道官より、広州市のコロナ感染の現状と対策、予防措置に関する最新状況が伝えられた。

5月28日14時までに、広州では累計4名の感染者と10名の無症状感染者が報告されている。この日は、5名の新規無症状感染者についての説明があった。無症状感染者は、いずれも広州市第八人民病院で隔離治療が行われている。

現在、市と区の疾病コントロールセンターは公安部門と連携し、直ちに現場に向かい濃厚接触者など関係者をスクリーニングし、感染の鍵となる場所やグループを特定し、感染に関連する場所の封鎖や消毒などを実施している。

【 福福より 】

たった数名のコロナ感染者判明で、どうしてこれほど騒然となるのか。

福岡市内だけでも新規感染者百人前後という報道を日々耳にしているので、だいぶ感覚が麻痺してきています。

中国では日常生活のあらゆる場面で健康コードの提示が求められ、また、一旦感染者が判明したら、その行動履歴や濃厚接触者の割り出しはもちろん、同時に区域全体での大規模なPCR検査の実施など、徹底的な措置で対処し感染拡大を抑えてきました。

この記事を書いているうちにも、現地では感染拡大への懸念が増してきているようです。

ライチ局長、現地レポートをお願いいたします!

【 ライチ局長より 】

”スピードを高め、ワクチンより前を進まないと、この戦いには勝てません”
とテレビの向こうの政府担当者が語ります。

福福さんが紹介しているように、現在、広州一帯は、コロナ患者の発生で大きな騒ぎになっています。

ここまで、しばらくの間、広州では、入国の際にコロナ感染を確認することはあっても、市内で感染者が出ることはありませんでした。これが、久方ぶりに感染者が発見され、さらに確実に感染が広がっていく現実に、戦慄を覚えているのです。

始まりは、体調不良で検査をした75歳のお婆さんから、コロナウイルスが見つかったことでした。お婆さんは、海外渡航をしていたわけでもなく、海外からの帰国者と接触したわけでもありませんでした。しかし、感染していたのはインドの変異株だったのです。お婆さんは毎日、飲茶を楽しみにしていました。そこで、お婆さんの行動範囲や居住エリア付近を封鎖し、関係者を一斉にPCR検査しました。

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すると、家族などの接触者に既に感染しており、中には学校に通う10代の親族などが含まれていました。そうこうする内に、お婆さんが住む区だけではなく、他の区や市からも感染者が確認されました。そこで、感染者がいた広州市の荔湾区(101万人)、越秀区(116万人)、海珠区(172万人)と仏山市(323万人)の住民全てがPCR検査の対象となり、この週末、大規模な検査が実施されています。これは、3日間くらいで、検査を全て完了させる予定になっています。

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その他、人が集まるイベントは中止になり、該当区の商業施設やレジャー施設などは閉鎖になり、大人数での食事をしないように呼びかけられています。私が住んでいるエリアは該当区には入っていませんが、明らかに街中から人が消え、いつもの週末なら大勢の人でごった返している商業施設も閑散としています。自主的に営業を停止している飲食店も数多く見られます。また、ワクチンを接種していない人は早く接種するように呼びかけられ、接種会場を増やして希望する人への接種に対応しています。

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やはり驚くのは、そのスピードですね。最初のお婆さんの感染が確定したのが5月21日ですから、この間わずか1週間あまり。あっという間に臨戦体制に入りました。広州は既に連日30度を越す猛暑になっており、マスクをつけるのも窮屈になってきていたところでしたが、改めてマスクと手洗いが徹底されています。

特定エリアの封鎖や営業の停止、市民のPCR検査など、経済活動を制限する措置も多く取られていますが、こうした措置に反対する声や抗議する声、補償を訴える声は見えれません。むしろ、ネットでは、酷暑の中、防護服を着て不眠不休で検査やワクチン接種を行う医療関係者への感謝で溢れていますし、家を出られない封鎖エリアの住民のために食事や生活用品を届けるボランティアが働いています。

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「中国は政府の力が強いので…」と言われたりしますが、市民の側も自主的かつ積極的に感染防止措置に協力しているように見えます。

「なぜ?」と聞いたら、「え?だって感染広がったら困るのは自分たちだよ。協力するのは当たり前じゃん。」と返ってきます。

いや…、そうなんですよ。本当にたったそれだけのことなんですよね…。


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