23,04,01雑感

  日の出から正午の太陽熱をどっぷりと溜め込んだ塒がいい加減蒸し暑く、目が覚め、毛布にも汗を吸わせたくないし、さっさと起き上がった。数日家を空けていたこともあり、換気のために今朝は珍しくカーテンを開けた。網戸を通して窓辺から、向かいの庭に落ちた光を見て、春が来ていると気付いた。ハチ公広場に注ぐ桜や、真新しい制服の子供が母親の袖を追うのを見かけるよりも、それはくっきりと春を告げるのだ。去年越したばかりの一室は、すっかり身に馴染んでしまったらしい。また小春日和は隠れ蓑に、白熱電球の無機質な発光が心に薄暗いことを逆輸入で教えた。

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