『瓔珞』考察メモ(第七話)

『瓔珞』考察メモ(第七話)

瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~
〇自己満足の考察メモ〇

第七話 繍坊の対決

清書済みです

要点・見どころ
1.瓔珞、皇后に気に入られる 2.玲瓏への報復

あらすじ
前半・・・瓔珞は盗まれた孔雀糸の代わりに、鹿の毛を使って刺繍をした。理由を問われると、倹約に努める皇后に従って高価な糸を使用しなかったのだと説明する。するとそれが評価され、その場を切り抜けるどころか褒美まで賜った。しかし、瓔珞はあえて嘘だったことを正直に明かすことで、さらに皇后に気に入られて長春宮で働くことになった。それは富察傅恒に近づく良いきっかけになるが、異動する前に孔雀糸を盗んだ犯人を捕まえたかった。対立している玲瓏を問い詰めるが、証拠がないためうやむやになってしまう。

後半・・・瓔珞は親友の吉祥の誕生日を祝い、絆を深める。しかし玲瓏に陥れられて、吉祥は孔雀糸を盗んだ犯人に仕立て上げられ処刑されてしまった。悲しみを面に出さない瓔珞だが、仕事では大きな失敗をして張女官の信用を失ってしまう。そんな折、皇帝の常服を担当していた女官が病のため、臨時の人員が募集されることになった。通常ならば一番優秀な瓔珞が担当するところだったが、玲瓏が名乗りをあげて横取りしようとする。そこで瓔珞は刺繍の腕前を対決して、どちらが担当するにふさわしいか決めようと提案する。


登場人物
魏瓔珞
 孔雀糸の代わりに鹿の毛を使うという機転を利かせ、皇后から褒美を賜る。しかし、なるべく許されやすい状況にするため、乾隆帝からの贈り物が到着して皇后の機嫌が良くなるのを待ってから献上するというずる賢さも見せる。それらを正直に明かしたことで皇后に気に入られて長春宮への異動が決まったが、それすらも計算ずくだった。
 親友の吉祥の誕生日を祝うため、麺料理を用意したり手縫いの手巾をプレゼントし、絆を深める。しかしその矢先、玲瓏の罠で吉祥を失ってしまう。孔雀糸の件と合わさって玲瓏への憎しみを強め、報復のために刺繍対決を持ちかける。ここでも持ち前の頭脳を発揮し、挑発して焦らせることで、玲瓏が刺繍を盗んで自分のものとすり替えると予想し、わざと完成品に縫い針を残したままにした。

富察皇后
 瓔珞が鹿の毛を使った理由を、冷静に尋ねた。瓔珞の説明は嘘だと気が付いていたが、せっかくの誕生日に問題を起こしたくないという思いで信じたフリをし、褒美を授けた。その後、素直に真実を明かしたことに加え、自分のご機嫌をとるために乾隆帝を利用したことを聞き、その賢さと豪胆さを気に入り、罰と称してもう一着、鹿の毛を使った長衣を作らせた後、長春宮で仕えさせることに決めた。

高貴妃・嘉嬪
 繍坊の祝いの品を届けに来たのが瓔珞だと気が付いたが、ちょうど乾隆帝からの贈り物が到着したため確認できなかった。乾隆帝が手の込んだ品を皇后に贈ったのを見て高貴妃が不機嫌になってしまったため、それぞれ祝宴に参加せず帰ってしまった。

純妃・嫻妃
 瓔珞の説明を「筋が通っている」と言って感心した。

納蘭
 皇后に瓔珞の話にはきっと裏があると警告したが、聞き入れてもらえなかった。

明玉
 瓔珞の刺繍した長衣を見て、「そんな粗末なものを!」と怒った。

爾晴
 皇后に、瓔珞が気に入ったのなら長春宮で仕えさせては?と勧めた。

吉祥
 継母に冷遇され、祖母を頼りに生きてきた。瓔珞に誕生日を祝ってもらった際にその祖母を思い出し、思わず涙ぐむ。瓔珞からも姉の話を聞いて、これからは姉妹のように支え合おうと提案する。
 瓔珞から「他人を簡単に信用しないように」と忠告されたが、幼馴染の玲瓏のことを見限ることができずに気を許してしまう。玲瓏からの誕生日プレゼントだと信じた包みの中身は盗まれた孔雀糸で、呉総管に犯人扱いされて処刑されてしまった。

張女官
 犯人扱いされた吉祥をかばうも聞き入れられず、長年紫禁城に仕えてその無情さを知っているためか、それ以上は何も言えず立ちすくむしかなかった。その後、瓔珞が直しのきかない布に酷い刺繍をしたことで失望する。そのため皇帝の常服の手伝いを募集した際、瓔珞ではなく名乗りをあげた玲瓏に任せようとした。しかし、それに対して瓔珞が抗議をして玲瓏との対決を申し出ると、それを許可して期限内に刺繍し、出来上がりを見てどちらが優れているか判断すると言い渡した。
 玲瓏が自分のものだと手渡してきた常服を絶賛し、すぐに皇帝へ献上した。しかし、そこに針が残っていたとして問題になると、「確かに玲瓏が刺繍したものだ」と証言した。

呉総管
 皇后からの命令で孔雀糸を盗んだ犯人を捜した。期限が迫る中、(おそらく玲瓏から告げ口があって?)孔雀糸の入った包みを持った吉祥を見つけ、本人や張女官の言い分も聞かずに犯人と決めつけて処刑した。

玲瓏
 孔雀糸を盗んで瓔珞を陥れようとしたが叶わず、さらに憎しみの感情をこじらせる。瓔珞が賜った褒美の品を盗もうとしたのを見つかると、泣いて仲間たちの同情を誘って追及を逃れた。さらに幼馴染の吉祥の純粋な性格に付け入り、「誕生日祝いの品を隠した」と言っておびき出し、孔雀糸を盗んだ犯人に仕立て上げた。
 瓔珞の敵意を削ぐために気遣うフリをしたが、頑なに拒まれた。刺繍対決しようと提案されると、周囲にも煽られて引けなくなり受けて立ったが、プレッシャーに負け、瓔珞の刺繍を盗んで自分のものとして張女官に渡し、勝負に勝った。しかしそれは瓔珞の罠で、縫い針が残されていたことに怒った乾隆帝から流刑に処され、都から追放されることになった。

李玉
 霊柏を叩いていた女官を見つけて手柄にしようと考えていたが、いまだ見つけられずヤキモキしていた。乾隆帝にお茶を淹れたがタイミングが悪く茶碗をひっくり返されて土下座し、さらに濡れた常服を着替えたところ針が残っており、再度土下座をして必死に謝罪した。

徳勝
 李玉の弟子の太監。霊柏を叩いていた女官を見つけられずイライラする李玉に、紫禁城は人が多いから仕方がないと慰めた。

乾隆帝
 傅恒を呼び、仲永檀が鄂善が賄賂を受け取っていると弾劾する奏状を見せて、どういう裏があるか、どう対応するべきか相談した。頭に血がのぼってお茶をこぼして着替えたところ、常服に針が残っていたため、八つ当たりのように犯人を厳罰に処すよう命じた。

富察傅恒
 乾隆帝から張廷玉と鄂爾泰の問題について相談され、慎重に決断するように進言した。乾隆帝の着替えた衣に針が残っているのを発見したが、謀反などではなく造弁処の過失だろうと推測した。


メモ
〇時計
 誕生日に限らず、中国では時計をプレゼントに贈るのはタブー(現代も)。「送钟(時計を贈る)」と「送终(最期を看取る)」がまったく同じ発音(Song4 Zhong1)で、不吉なため。乾隆帝はそれでもどうしても鳩時計を皇后に贈りたかったのか、化粧箱として使える精巧なからくり時計を特別に造り、誕生祝いにした。

〇二着目?
 つまり、瓔珞が賜った褒美の品のこと?それが傷つけられれば不敬の罪に問われるとわざと玲瓏に聞こえるように言い、盗むように罠を張った?

〇刺繍対決
 瓔珞と玲瓏、どちらが皇帝の常服を担当するにふさわしいか、刺繍の腕を争った。3日以内に、実際に常服を作って?張女官が優劣を判断する、というルールだった。瓔珞は玲瓏を挑発して煽り、焦って自分の常服とすり替えるように仕向け、わざと針を残しておいた。玲瓏も自分のものだと“天に誓った”ため、本当のことを言うことができず処罰された。呉総管が「下手をすれば謀反として、全員の首が飛んでいた」と言っていたが、孔雀糸の紛失も同等の大罪だった。玲瓏の陰謀と比較して、瓔珞は完璧に遂行し能力の違いを見せつけた。

〇三本の指
 天に誓いますと言うときに指を三本立てるジェスチャーは、「仏様にお供えする線香は三本」というマナーに由来し、指で線香を表しているらしい。

〇鄂爾泰VS張廷玉
 どちらも先帝に重用された名臣……だったはずだが、乾隆帝にとっては具体的な功績もない目の上のたんこぶらしい。満州族は鄂爾泰を、漢民族は張廷玉を支持し、各地の地方長官なども参戦するほどの大きな派閥争いをしているようだ。乾隆帝はどちらも潰したいと考えている。

〇鄂善と仲永檀
 鄂善は満州族だが張廷玉と仲の良い役人で、鄂爾泰の門弟である仲永檀は彼が賄賂を受け取っていると弾劾した。

〇劉統勛
 官吏の言動を監視する左都御史という役職の役人。張廷玉はかつては名臣だったが、故郷である桐城の役人を一族(姚家は婚姻関係)で独占するなど、もはや重用する価値はないと弾劾した。

〇鄂実
 鄂爾泰の子で、高斌の娘(高貴妃の妹)と政略結婚した。

〇怡親王
 清の皇族。称号は世襲制。

〇和親王
 雍正帝の第5皇子で、乾隆帝の異母弟の称号。世襲制。

〇徐本・納親
 どちらも清朝の役人? 仲永檀の弾劾の内容を審議するために乾隆帝に呼ばれることになった。

〇寧古塔(ニングダ)
 現在の黒竜江省にあった地名。愛新覚羅氏の発祥の地として重要な地だが、清朝では流刑地でもあった。

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場面緘黙症、社会不安障害である自分の経験や思ったこと、考えたことを文章として残したいと思っています。気分転換に趣味の競馬や中国ドラマのことも。