見出し画像

学校の『給食の時間』が心底しんどかった話

みなさん、こんにちは。
昔のことで思い出したことがあるので書いてみます。
の前にここで3つ注意があります。

・トラウマを思い出させる可能性がある内容です。辛くなったら読むのをやめてください。
・食事中や汚い話が苦手な方は、読むのを控えた方がいいです。
・完食肯定派や好き嫌いを許せない方は、この記事と価値観が合わないかもしれません。







嫌な目に遭ったことを自覚しだす

昨今SNSで話題になっている「会食恐怖症」
これをポチッとクリックすると、様々な体験談が語られていることが多く、ふと思い起こしました。

「そういえば私も給食で嫌な目に遭ったことあるな」

会食恐怖症にまではならなかったけど、なんとなく今思い返すと、
このまま同じ環境だったら「会食恐怖症」になっていたかもしれません。



私の食事の特性

・食べるのが遅い、最長で2時間かかることも
→家ではゆっくり食事していました。ちなみに、社会人になった今は、明太パスタを10分で平らげ、無事に不健康体へと進化を遂げています。
好き嫌いが激しい
→野菜とキノコ類がとにかく嫌いで、野菜がお肉と混じっていると、野菜だけ避けるレベルでした(お行儀が悪いと親には怒られていました)。好き嫌いが激しいこと自体は、親は容認していました。今も野菜は嫌いですが、普通に食べます。
・苦手なものを食べると吐きそうになっていた
好き嫌いが激しいから親が容認しているといえど、健康のために「食べなさい」と親から指導はありました。が、一口入れるごとに何度も何度も吐きそうになりながら食べていました。吐きそうになるのは勝手に起きることなので、止めることはできませんでした。

そんな感じだったので、あまり食べない子、食べるのが遅い子という認識がクラスの中にはすでにできていて、私がお給食当番の子からもらうときはいつも全て少なめでした。
最初のころは男子から「ちゃんと食べろよ~」とからかわれていましたが、
それ以降は残しても特に誰からもお咎めなしでした。


地獄の給食の始まり

小学5~6年生になって、担任の先生が変わりました。
この担任は、もともと問題のある教師と保護者から噂されており、中学受験をする子供と女の子はあまり好きではなかったようです。
一方、クラスでモテている男子、スポーツができる男子には贔屓することで有名でした。

ちなみに私は女子だし、中学受験をするので、確定オキラでした。

そして、この先生の一言で私の給食の時間は一気に辛いものになりました。

「給食を1品半分は残していい。あとは全部食べなさい」



みんなと遊べない

食べるのが遅い、好き嫌いが激しいので、「遅い」にブーストがかかり、
昼休みまで食い込みました

昼休みには週に2回、クラスメイト全員でドロケイやSケンなどで遊ぶ決まりがありましたが、私がフルで参加できたことはそんなにないです。
大好きなジャージャー麺とバイキングが出たときだけ、みんなと遊ぶことができました。
あとは最後の10分間に参加できるかな~…という具合でした。

いつも吐きそうになりながら食べて、牛乳で流し込んで、苦しかったです。
周りに「おえっ」となっているところをバレないように食べるのも気を遣いました。

クラスに1人だけポツンと残されて、恥ずかしくて惨めで、でも食べられなくて、校庭で自由に駆け回るみんながうらやましかったです。

昼休みまで食い込んで給食を食べている時間は、公開処刑みたいで、すごく嫌でした。



本当の地獄

ある日、給食に高菜のお漬物が出ました。
苦手なものでも最初は何にも頼らずに一口食べるのですが、一口食べただけで「これは自分の口に合わないから、後で牛乳と一緒に流し込もう」と考えてほかのものを食べることにしました。
相変わらず、昼休みになっても私だけの最悪な給食の時間は続いていて、
最後に流し込むと決めていた高菜と牛乳を口に含みました。

でもいつも通りに流し込むことはできませんでした。

牛乳と一番合わない。
しかも、いつもの吐き気とかではなくこれは絶対に吐く。

このとき先生がいなければ普通にトイレに行って吐くだけで済んだのですが、先生の目があったので「吐きそうだ」とジェスチャーで伝えることにしました。

「はぁ、何それ」「トイレで吐いてくれば」とあきれた様子で言われました。

先生の一言一言に絶望しながら、トイレに駆け込んで吐きました。

喉が痛くて、ひりひりしました。

そして、この日の翌日から私は頑張ることをやめました。
「給食を1品半分だけ残す」ルールを破りました。




ごめんなさい、と心の中で謝りながら吐く

高菜事件以降、私は野菜をことごとく食べられなくなりました。
嫌いなものをとにかく体は拒絶しようと吐き気を催すのです。

吐きそうになるんじゃなくてこれは吐く。
でもトイレに行きたいと言うとああいう態度をとられる。

なら、もう、こうするしかない。

周りにわからないように農家の方、作っている方に「ごめんなさい」と思いながらハンカチに吐いて、学校にいつも持ってくる巾着袋に入れて、そっと家で捨ててました。



小学校卒業後の昼食の時間

中学校はお弁当だったので、母が作ったお弁当でしたが、自分の好きなものをたくさん詰めてくれました。
「私食べるの遅いの、ごめんね」というと「ゆっくり食べな~」と誰も咎めません。
なんて幸せな昼食だろう、と噛み締めていました。
なにかから解放されたような気分でした
たぶんあの小学校5,6年の生活がもっと長く続いていたら、もっと悪い方向に進んでいたかもしれません。
そして、社会人になってお金を得られるようになった今、自分で食べ物の選択ができるようになりました。
当時の私は完食なんて到底守れなかったけど、今は完食しています。
それは当時の完食指導が生きているからではありません。
食べ物の選択ができるようになったからです。




好き嫌いはいけないこと?

野菜は相変わらず苦手だけど、あるときから無表情でパクパク食べられるようになったし、食べるスピードもみんなと変わらなくなりました。
キノコも最近好きになりました。
大人になればみんな味覚が変わるのだから、子供のうちから「好き嫌いはいけない!」という指導ははたして必要なのでしょうか。
「健康的な体をつくるためにバランスよく食べた方がいいよ」ぐらいのトーンだったらいいのに。
私は、あの頃のトラウマでいまだに高菜だけは避けています。


完食指導に何の意味がある?

私は完食指導ではなかったけれど、苦手なものを無理に食べさせられる。
ただ食べるのが遅いだけなのに、お昼休みに遊ばせてもらえず、なんだか周りの人から白い目で見られているようなあの時間。
完食指導は本当に必要でしょうか。
無理矢理食べたからといって好きになるわけではないです。

完食指導されても好きなものは好きだし、苦手なものは苦手です。
あんな指導、なにも生みません。
お昼休みに食い込むぐらいなら、友達と遊んだり自由な時間に使う方がよっぽど有意義です。



さいごに

こんな嫌な経験をしたので、当たり前かもしれませんが、
友達や後輩には「ゆっくり食べよう」とか「私も嫌いなもの多いから気遣わないで残していいよ」などと言えるようになりました。
私は完食指導に断固反対なので、もし完食指導をしている先生がこの記事をお読みになっているのでしたら、ただちに完食指導はやめてほしいです。

子供たちの食事は、子供たちのペースや好みに寄り添うべきです。

お読みいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?