質問:「『特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)』と『診療看護師(NP)』の違いを簡単に、かつ分かり易く説明するとしたらどう説明しますか?」
~質問~
「『特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)』と『診療看護師(NP)』の違いを簡単に、かつ分かり易く説明するとしたらどう説明しますか? 」
~回答~
両者の違いを「簡単に、わかりやすく」説明するとなると、教育課程の違いを私は挙げます
「国が定める研修が特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)で、大学院教育が診療看護師(NP)」です
厳密には診療看護師(NP)はNP資格認定試験に合格する必要がありますが、ここでは対比しやすいように省きます
・特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)は国が定める研修
厚生労働省のHPを見て貰えばわかりますが、特定行為研修を受講する際の「区分数」や「期間」は定められていません。なので、2〜3区分の研修でも21区分の研修でも修了すれば特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)と言えます。
また、研修期間は施設毎に異なりますが、研修期間が10ヶ月でも12ヶ月でも18ヶ月でも研修を修了すれば特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)と言えます
・診療看護師(NP)は大学院教育
大学院の2年間(24ヶ月)で知識や技術を座学、実習で学びます。
その中に特定行為研修が含まれています。
全日制や週3〜4日通学するところもあります。
どこの大学院でも学ぶものは概ね共通しており、「絶対的医行為を除く診療行為を自律的に実践していく」ための教育内容になっているでしょう
ここからわかる通り、診療看護師(NP)は特定行為研修を含んだ教育課程ですので「診療看護師(NP)を特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)と表現する」ことは「できます」
しかし、特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)は大学院教育ではないので、「特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)を診療看護師(NP)と表現する」ことは「できません」
ここからは補足です
診療看護師(NP)は日本NP協議会が認定している民間資格です。
看護師免許のような国家資格ではありません。
例えば、日本看護協会が認定している認定看護師や専門看護師と法律上は何も違いはありません。
特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)は研修を修了しても発行されるのは研修修了証だけで、こちらも同じく国家資格とはなりません。
診療看護師(NP)も特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)も法律上は同じ看護師です。
優劣も上下関係もありません。
なので、1年目看護師も20年目看護師も認定看護師も専門看護師も診療看護師(NP)も特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)も、法律上は全て同じ看護師で、優劣も上下関係も存在しません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?