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質問:特定行為研修を全て(21区分38行為)受講してから、診療看護師(NP)になるには、やはり大学院2年間いくしかないのでしょうか?

診療看護師(NP)になるには、診療看護師(NP)を養成する大学院で2年間の教育課程を修了し、NP資格認定試験に合格する必要があります。
特定行為研修は診療看護師(NP)の教育過程における一部分なので、たとえ大学院入学前に21区分38行為の研修を修了しても、診療看護師(NP)の教育過程を修了したことにはなりません。

裏を返せば、21区分38行為の特定行為研修を修了しない診療看護師(NP)養成大学院もあるということです。
恐らく、診療看護師(NP)の教育過程にとって、あるいは診療看護師(NP)そのものにとって、特定行為研修は本質では無いのだと個人的には推察しております。
診療看護師(NP)という職種の質の担保という側面から見ると、特定行為研修が統一されていないことが、臨床でどれくらい影響しているかは気になるところではありますが…

少なくとも、一度情報を整理されてみるとより理解が深まるでしょうからやってみてはいかがでしょうか?


特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)と診療看護師(NP)
特定行為研修と大学院教育
両者は求められる実践や役割が異なるので同じではありません。
また、当然ながらどちらが良い悪いもありません。
例えば、
特定行為研修で時間や費用を抑えられ、自施設で受講できるから良いのか?
大学院教育で2年間の時間を使って様々な学習ができるから良いのか?
特定看護師としてベッドサイドで今までよりも様々なことを考えながら活動できるようになるから良いのか?
診療看護師(NP)として診療側の視点を取り入れながら活動できるようになるから良いのか?

両者を比較する際に何を基準とするか?
それによって、どちらが回答に適しているのかが分かるでしょう。

例えば
・特定看護師の方が良い?点
自施設の慣れた環境で受講できる可能性がある
特定行為に関する知識を学ぶことができる
費用は区分数によって、受講料諸々合わせておおよそ50万~150万円程度
期間は区分数によって、おおよそ6ヶ月~18ヶ月程度
研修終了後も今までと同様な活動ができる可能性が高い

・診療看護師(NP)の方が良い?点
大学院2年間のという時間を使って学習できる
特定行為研修以外の知識も学ぶことができる
授業時間数が多く、様々な学習ができる
論文について、研究手法など特定行為研修以外の学習ができる
大学院修了後は今までとは異なる活動ができる可能性が高い
自分の活動における環境、システムなどを自分で構築していく機会がある

最終的には何を求めるか?
特定行為研修修了者(いわゆる特定看護師)も診療看護師(NP)も、施設によって活動のスタイルは様々です。
どちらにも良い点があり、求められる役割があり、発揮できる能力がある。

どちらを選択するか?
ご自分の先々のビジョンに照らし合わせるとどうでしょうか?
もしもそのビジョンが漠然としているなら、ご自分にとっては今どちらを選択すると先々の可能性は広がりそうですか?
もしくは、この2つ以外の選択肢に目を向けてみると、もっと視野が広がるかもしれませんよ?

頑張ってください。

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