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質問:カテコラミンの調節など、特定行為じゃなくてもできるのでは?今までは患者の状態をアセスメントし、医師の指示のもとカテコラミンの調節してきました。

おっしゃる通り、想定されていることは特定行為じゃなくてもできます
「事前に医師から指示をもらっておく」か、「手順書としてあらかじめ定めておく」か、の違いでしょう

手順書を用いてやるなら特定行為と言える診療の補助で、不眠時指示や疼痛時指示の様にその患者に必要になるだろうから事前に個別に医師から出された指示でやるなら特定行為とは言えない診療の補助でしょう

行為だけで見るなら、不眠時指示や疼痛時指示の様に事前に指示が出されていた場合と手順書では大きな違いはあるでしょうか?


特定行為は診療の補助の一部分を指す言葉なので、特定行為研修修了の有無に関わらず看護師なら誰でも実施可能です
厚生労働省のHPにも、「現行と同様、医師又は歯科医師の指示の下に、手順書によらないで看護師が特定行為を行うことに制限は生じません」と明記されております
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070423.html


では、特定行為研修とはなにか?
それは行為ではなく、看護師の能力に視点を置かれた研修です
厚生労働省のHPにも明記されておりますが、「特定行為は、診療の補助であり、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる次の38行為」です
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000050325.html
そして、特定行為研修は「看護師が手順書により特定行為を行う場合に特に必要とされる実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能の向上を図るための研修」です
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077114.html

つまり、特定行為は以下2点が重要と私は考えています
・診療の補助であること
・実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる行為であること

なので、繰り返しで申し訳ないですが、特定行為研修を修了することは「実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能の向上を図る」ことに繋がります


もしかしたら、一般病棟に戻っても今までと活動スタイルは変わらないかもしれない
しかし、特定行為研修を修了したことで、理解力、思考力、判断力、専門的な知識の向上が図られているため、以前よりも様々なことを考えたり、色々な視点から患者を捉えることができるようになっているかもしれません

モヤモヤはすぐには解消されないかもしれませんが、決して無駄にはならないと思います
そこから周囲を巻き込んで全体のレベルアップやご自身の成長など、少しでも良い方向に繋がっていくことを願っております


頑張ってください

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