[第11回]ホーチミンの楽器街
タイニン省の伝統音楽教室VỀ NGUỒN(ベェンゴン)にて12日間のレッスンが終了。ベトナム滞在最後の日。ホーチミンの楽器街にて。
前回、教室の日々、ベトナムの文化とコミュニケーションについて
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第10回 ベトナムのお茶文化と当たらない宝くじ
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タイニン省からホーチミンへ
2016年1月19日夕方タイニン省出発し、夜ホーチンミンへ到着。ホテルに荷物を置いて通訳&案内のティンさんと食事へ。
焼肉!炭火の上に置いた瓦で焼く。
ティンさんとガールフレンド
地方(タイニン)と都会(ホーチミン)の街並みや食事の違いに驚きつつ、美味しいお肉を堪能。
日本に留学経験のあるティンさんと、いつか自分も日本に行ってみたいというガールフレンド。ベトナムに来てから初めて音楽から離れ、お互いの生活や興味のあることについてたわいのない話をする。教室にいた時の緊張が解けて、リラックスした時間を過ごす。仕事の関係でありながらも、良い友人ができたことがとても嬉しく心強かった。日本でティンさん紹介してくれたKさんにも改めて感謝。
新旧入り混じる楽器街へ
2016年1月20日。いよいよ滞在最終日。
朝、ホテルまでバイクで迎えに来てもらって朝食を食べ楽器街へ。
目的は日本に持ってかえる楽器を買うこと。
先ずはNguyen Thien Thuat 通りへ。
通りにはベトナミーズギター扱う店が数店。お店に入ると天井からギターがぎっしりとぶら下がっている。お店の人に質問をしながら、時間をかけて何本も試奏。
改めて、エレクトリック化され、機種よってはエフェクターまで内臓されたこの楽器(ギター)が伝統音楽を演奏するためだと思うと不思議な気持ちになる。最初にこの楽器を作って、演奏を始めた人はどんな人だったんだろうか。
ストラト系。エフェクター内臓タイプも多い。
試奏するため何件もお店を周っていると、ベトナミーズギター取扱店の多くに普通のギターも置いてあることに気づく。
楽器街にはYAMAHAの電子ピアノやバイオリンなどの西洋クラシック系の楽器に専門化されたお店もあるが、伝統音楽楽器と西洋の楽器を垣根なく扱うお店も多い。
それは日本ではあまり見ることのない光景で、例えばエレキギターと三味線が同じフロアの隣同士で並んでいるようなことかもしれない。
狭いお店でさまざまな楽器を扱うのは、個人商店が多いことがその理由のひとつかもしれないが、西洋の楽器と自国の伝統音楽楽器を”区別しきらない”感覚にベトナミーズギターのような不思議な楽器が生まれる国民性や文化的な素地があるように思った。
アクセサリーも購入
さてさて、楽器に目星をつけたら、アクセサリー(小物)も物色。
先ずは、現地でしか手に入らない弦は多めに購入。
18emと19emの弦。
emという単位については現地のお店では分からず現在も調査中。(誰か教えてください!)
弦の次はピック。教室の先生や生徒さんたちもよく使っていた、Aliceというメーカーのピックも購入。中国産のおにぎり型で0.46mmと表記があるけど実際にはもっと薄い印象。こちらではスタンダードなのだろうか。勝手にペラペラピックと呼んでみることに。
そして、足で踏むカスタネット。song loan(ソングロアン)も購入。
楽器屋のお姉さん。何度か通ったら顔を覚えてくれた。発音が「ソングロアン」とは全然違うように聞こえる。
song loan(ソングロアン)は装飾の有無や大きさも色々。僕が現地で見た限りでは合奏する時にリーダー的な演奏者の足元に置いて曲の要所要所、展開するような場面で叩かれることが多かった。youtubeで決まった拍で一定の感覚で鳴らされている動画も見ることがあるが正確なルールは不明。
メイドインチナ
Nguyen Thien Thuat 通り以外の楽器屋もまわってみて、お店の人に話を聞くとベトナミーズギターはどうやら中国製が多いらしい。ベトナムでは中国(China)をチャイナではなくチナと発音するのか、お店の人が楽器を指差して「チナ!」「チナ!」と教えてくれた。
特定のベトナミーズギターブランドはその時は見つけられず、あからさまに偽物の「Fender」ロゴがついていたり質も特段良くはない印象だった。違うお店に行っても同じような商品があることが多く、ベトナミーズギターを生産しているメーカーの数は少ないのかもしれないと想像。
さてさて、なんとなく楽器の流通状況について知ることができたところでタイムアップ。そろそろホテルに戻って帰りの準備を。
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帰国最後の日、夜のお店で。
日本で唯一のベトナミーズギターブランド
Lom Guitar オープン準備中
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