スパイラルの神秘
向日葵が種を並べるように、
鸚鵡貝が殻を巻くように、
蜂が花の蜜に向かって飛ぶように。
螺旋(らせん)は身近な自然界に見つけることができます。ヒマワリの種の配列、貝殻の模様、ミツバチの飛行軌道などが知られています。
人工物では、ヴァチカン美術館の二重螺旋階段が印象的ですし、またヴァイオリンのスクロールにもこの美しい螺旋模様が彫り込まれています。
数学者たちは、対数螺旋、フィボナッチ数列、アルキメデスの螺旋などの用語を使って、これらを説明しています。
図書館で見つけた折り紙の本を手引きに、どうにかこうにか折り上げた作品は感動もの。苦労の甲斐あってハッとする美しさと喜びをもたらしてくれました。この方法なら、誰でもヒマワリやオウムガイやハチになれます! 折り方を考案した先達に感謝いっぱい。
この折り紙の螺旋(アルキメデスの螺旋)は、辺の長さが1:2の長方形の紙で折ります。デザインは、Ernst Bläuensteinさん。
余談ですが、このヴァイオリンの持ち主(わたくしの夫)は子ども時代、スクロールの美しい螺旋模様に促され、毎日毎日退屈な「音符の階段」を登ったり降りたりしなければならなかったとぼやいておりました。
📚参考書籍 :『折り紙スパイラル』布施知子著/筑摩書房 1995年刊