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秘密の花園

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西洋のアンティークなものを中心に、フェティッシュで素敵なものをひたすら陳列していきます。
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#中世ヨーロッパ

昔、ロマ(ジプシー)は縞模様で描かれていた

以前私は、ロマ(ジプシー)といえば水玉模様、フラメンコといえば水玉模様、といったようなイメージが世の中には浸透している、ということについて書きました。 けれどもジプシーたちが水玉模様を身につけるようになるよりもずっと前、実はジプシーたちは、絵画の中で縞模様で描かれていた時代があったと言われています。 そもそもヨーロッパ中世では、縞模様は悪魔の模様とされていました。 そういったイメージとの繋がりもあり、この模様は普通の市民と見分けをつけるために、娼婦、犯罪者、旅芸人といった

重力を肯定するか、否定するか。ロマネスク様式の大聖堂とゴシック様式の大聖堂

前回私は、「ゴシック式大聖堂の徹底的に重力を否定する心意気にフェティッシュを感じる」と書きました。 ではその「重力を否定する」とはどういうことか。 それをよりはっきりさせるために、今回は「肯定派」の心意気で造られた建築様式と比較してみたいと思います。 私にとって「重力肯定派」の建築物といえば、ロマネスク様式の大聖堂です。 このロマネスクの大聖堂の特徴をざっくり言うと、 壁が厚い、アーチが半円形、窓が小さい、建物の高さが低い ということがあげられます。 ロマネスク様式