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作詩-言葉たち-vol2

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2015年5月の記事一覧

君が僕の夢物語なら
ふたり どこまでも果てしない夢の地平線へ走りたい
緑の光がついえて生まれ
瞬の裡に綴じ込めて仕舞いたい

そしたら ふたり 永遠に幸せ?

けど、違う
瞬きの夢に消えてしまうから
君はなんて美しい

君の夢に綴じ込まれたら
そんな夢を今宵も愛する
おやすみ世界

最奥の蛍

真っ黒な闇に全て塗り潰しても
目蓋を閉じれば光が残る

光からは逃れられない
まぶしさに目を眩ませて
何も見えないと思う

だから閉ざした目蓋の奥に
蛍よりも儚い光

これは僕の灯火なのか
そしたら光もなんだか愛しく

僕のなかに灯る光を
僕はどうしてあたためてゆける?

この火が僕と愛しい君を
照らしてゆけたらいいのにな

そして君よ 輝けとひかる
月と 星と 導いてくれる
君が僕の太陽だから

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夢路より出づれば

深い夜の帳の向こうに
朝が続いていると知っても
この闇の中にいたいと願ってしまう

瞬の裡に
時をとめて
この命も標本に刺し留める針のように

眠りと現と夢の狭間を漂って
いつの間にか訪れる朝は
いつもより少し眩しくなれ
妙に冴えた体が
旋律を求めて歩き出す

耳の奥 響く音を探しに行く
昨日とは違う今日を生きる
さあ 始めようか

©2015  緋月 燈

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