夢路より出づれば

深い夜の帳の向こうに
朝が続いていると知っても
この闇の中にいたいと願ってしまう

瞬の裡に
時をとめて
この命も標本に刺し留める針のように

眠りと現と夢の狭間を漂って
いつの間にか訪れる朝は
いつもより少し眩しくなれ
妙に冴えた体が
旋律を求めて歩き出す

耳の奥 響く音を探しに行く
昨日とは違う今日を生きる
さあ 始めようか


©2015  緋月 燈

AmijakanWatch https://twitter.com/AmijakanWatch/status/593598570260860928 様より生まれ出づる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?